■クールな灰原の意外な一面が…「人喰い教室の怪」
コミックス104巻収録の「人喰い教室の怪」は、授業参観を前に帝丹小学校で起きた騒動の謎を解く、いわゆる「日常の謎」を扱ったエピソードだ。
授業参観日を迎え、ワクワクソワソワとした空気を隠せない1年生たち。そんな中、昼休み中に花壇が燃える事件が発生する。その原因を突きとめなければ、授業参観は中止せざるを得ない。
授業参観を楽しみにしていた同級生たちのため、コナンは10分で事件を解決すると宣言し、推理を開始する。ふだんは凶悪犯を相手にしているだけあり、コナンはわずかな手がかりから瞬く間に真相へとたどり着く。
犯行に使われたのは、氷で作った虫メガネで太陽光を集めて発火させるトリックだった。その科学知識と手際の良さ、そして不審な振る舞いからコナンが導き出した犯人は、なんと灰原哀。彼女の動機は、クラスメイトの東尾マリアの母親が入院したことにあった。
灰原はマリアに頼まれ、彼女の母親が無理して来なくて済むよう、参観日を延期するためにボヤ騒ぎを起こそうとしたのだ。しかし、思いのほか火が大きくなって大ごとに……。友だち想いの意外な一面や、得意げに真相を看破したコナンに腹を立てる姿など、灰原のさまざまな表情が見られるファン必見のエピソードだ。
このエピソードは「まさか灰原が犯人とは…」という驚きもあれば、“コナンの母”である文代の久しぶりの再登場、若狭留美とラムを巡る伏線も描かれており、物語全体としても見逃せない回となっている。
『名探偵コナン』の魅力は巧妙なトリックだけでなく、読者の予想を裏切る意外な犯人の存在にもある。特に、今回紹介したような日常的なエピソードでは、コナンと近しい人物が事件の鍵を握るケースも。もちろん、シリアスな事件でも「まさか」と思うような人物が犯人だと判明し、予想外の展開に驚かされることもある。
今後、どのような“まさかの展開”が描かれるのか、本作から目が離せない。


