1984年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まった鳥山明先生の代表作『ドラゴンボール』。作品が完結して30年以上が経過したが、いまだに考察や最強キャラ論争などの話題で盛り上がる不朽の名作である。
戦闘力を測定するスカウターというデバイスが登場して以降、孫悟空をはじめとする戦士たちの戦闘力がどのくらいまで上がったのかよく話題になる。
その一方で、天下一武道会の優勝経験がありながら、激弱チャンピオンとして語られるミスター・サタンの強さが、実際どの程度なのかも気になるところ。
はたして格闘チャンピオン・サタンの本当の強さはいかほどか。作中の発言や描写をもとに推察していきたい。
※本記事には作品の内容を含みます。
■世界チャンピオンなのに「レベルが低い」という評価!?
悟空が優勝した第23回・天下一武道会の11年後に開催された第24回大会のオトナの部で優勝したのがミスター・サタンだ。この大会には悟空をはじめ、有名なキャラクターは誰も出場していない。
天下一武道会の名物リングアナは、悟空たちが出場しなかった天下一武道会について「もう~~レベルがひくいひくい…」と酷評。そして世間ではセルを倒したのはサタンと誤解されていたが、彼は悟空やその仲間たちがセルを倒したであろうことを見抜いていた。
また、サタンが優勝した第24回大会の少年の部で優勝したのは、彼の娘・ビーデルだった。彼女は友人の孫悟飯に舞空術を習いに行ったとき、孫悟天の放ったエネルギー波を見て驚くシーンがある。
このリングアナウンサーやビーデルの反応を見る限り、第24回大会に気功波や舞空術を使うレベルの出場者は1人もいなかったのだろう。
それに前回大会から10年以上も間隔が空いたため、かつて悟空たちとしのぎを削った優勝経験者のチャパ王や僧の武道家ナムといった猛者も出場しなかったと考えられる。
つまり手が8本に見えるような素早い攻撃「八手拳」や、上空高くから落下する「天空×字拳」のような人間離れした技を使う出場者はいなかったはずだ。
■「瓦割り」と「パンチマシン」の数値から浮き彫りになる実力
続いて、作中にあった描写からサタンの実力がどの程度なのかを考えてみたい。セル編にて、セルゲームが始まる直前に会場に乱入したサタンは、瓦割りのデモンストレーションを披露している。このとき15枚の瓦を持ち込んだサタンは、1枚残して14枚の瓦を手刀で割ることに成功した。
これは実際どのくらいすごいのだろうか。14枚の瓦を手刀で割ったサタンに対し、TV中継を見ていた一般の観客は「すげーっ!」と驚きの反応していたことから、作品の世界では相当難しいことなのかもしれない。
ちなみにリアルの世界でも10枚程度の瓦を手刀で割る空手家は実在する(正拳や肘を使ってそれ以上の枚数を割る人も)。もちろん瓦の材質の違いなどもあるので単純比較はできないが、サタンが割った14枚という記録は現実の世界にいる格闘家と比べても、特別多い枚数というわけではなさそうだ。
また魔人ブウ編で描かれた天下一武道会の予選では、パンチマシンの数値を競うこととなる。このとき参考としてチャンピオンのサタンが登場し、渾身のパンチで叩き出した数値は「137点(自身の最高記録は139点)」だった。
この点数が、どういう単位を示しているのかは分からないが、悟空の関係者以外の出場者はほとんど100点すら越えられず、作中で判明したサタンに次ぐ数値は112点である。
これらの事実から見えてくるのは、やはりサタンは“一般人"の中では突出したパワーの持ち主であるということだ。彼に次ぐ数値が112点だとしたら、サタンの記録とかなりの開きがある。
悟空たちを除けば……という前提はあるものの、格闘王の称号にふさわしい実力を示したシーンといえるかもしれない。


