■引退後も成長中の主人公・幕之内一歩
主人公の一歩は現在引退しており、最強論争の蚊帳の外にいると思われるかもしれない。だが、実際はそうではない。引退してからも彼の成長は続いており、今や復帰すればフェザー級最強の“大本命”というべき存在なのである。
まず特筆すべきは、一歩の最大の武器である破壊力の向上だ。現役時代から世界最高峰と呼ばれていた「ダイナマイトパンチ」について、千堂や鴨川源二会長は、「引退してから強くなっている」と語っているほどだ。
現役を退いたことで蓄積されたダメージが抜けた上、常に手足に重りを付け続ける習慣が重なり、パンチ力が向上したとのこと。かつての対戦相手のマルコム・ゲドーが、「磔にされてバズーカを撃たれたようだ」と恐れたパンチがより強化されたと考えると、期待を超えて恐怖すら覚える。
また、鴨川ジムのトレーナーとして猛勉強を重ねた結果、ボクサーとして新たなテクニックも習得している。新人ボクサーとのミット打ちを通してカウンターの基本をつかんだり、間柴了のスパーリングパートナーになるためにサウスポー(左利き)スタイルを体得したりと、インファイト一辺倒だった現役時代よりも戦術の引き出しが確実に増え続けている。
肉体面、技術面ともに進化が止まらない一歩。もし彼がリングに戻ってくれば、フェザー級最強論争は大きく動くに違いない。
今回紹介した以外にも、『はじめの一歩』におけるフェザー級の有望株はまだまだいる。一歩の永遠のライバル・宮田一郎は最近奮わないが実力は折り紙付きであり、一歩のあとに日本フェザー級王者に君臨した今井京介は、すべての挑戦者を1Rで倒している規格外の強さを見せつけている。
はたして、この中からリカルドの絶対王政をくつがえし、真のフェザー級最強にたどり着くボクサーは現れるのだろうか。今後の展開から目が離せない。


