■ドット絵もサウンドもハイクオリティな高難度アクションゲーム
数が少なくて高額になっているソフトのなかには、正直「つまらないから売れなかった」という印象のものも少なくありません。でも、この『ギミック!』は、とてもよいゲーム内容なのに日の目を見なかった作品と言えそうです。
主人公は「ゆめたろー」という、ぬいぐるみのような見た目のキャラクター。ぬいぐるみと勘違いされて、女の子にプレゼントされた、謎の生きものだったかな。舞台は、女の子が寝ている間に連れ去られた、夢の世界のようなところだったと思います。
そのゆめたろーが、星の形をしたボールのようなものを投げて敵を倒したり、上に乗っかったりして先へ進んでいくアクションゲームです。星には、地面や壁に当たるとバウンドしたり、一定時間で消えたり、消えないと次の星を投げられなかったりといった特性があって、難しかったですね。でも、繰り返し挑戦していればちょっとは進んでいく、そんなゲームバランスでした。
『ギミック!』というタイトルからは、からくりを解かないと先へ進めないようなゲームを想像する人もいるようですが、そうしたパズル性はあまり感じられません。でも、ゲーム中にはいろいろな仕掛けが登場しますし、それが緻密に描かれているのが好きでしたね。
たとえば、歯車と歯車が噛み合って動いているようすをドットで表現しているのがすごく巧みで、当時ゲームのドット絵を描く仕事をしていた者として感心しました。
また、音楽もとてもよかったです。実際に拡張音源を搭載しているかどうかは知りませんが、そうとしか思えないほどでした。和音を使った音色が複雑で、サウンドに幅を感じるんですよね。
■ニンテンドースイッチで発売された続編もすでに定価超え!?
知る人ぞ知るソフトという感じだった『ギミック!』ですが、価格が高騰するのと同じくして認知度も高まり、2024年にはニンテンドースイッチ向けに続編の『ギミック!2』が発売されました。
いつでも買えるだろうと思っていたら、パッケージ版はもう普通には売っていなくて、すでにプレミア価格で取り引きされているようです。
2025年の夏に1回再販されたものの、一瞬で店頭から消えてしまったみたいで……。もちろん、ダウンロード版は買えるんですけど、我々の世代はやっぱりパッケージ版が欲しいんですよね。ちゃんと予約しておけばよかったなぁ。
※ソフトの値段や状態などは取材時のものです。
【プロフィール】
大竹剛(おおたけ・つよし)
「レトロゲーム」に造詣が深い“元ドット絵職人”。ゲームメーカー「テクノスジャパン」で、主に『くにおくん』シリーズにドッターとして参加。現在は「ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店」で店長を務める。本人もレトロなゲームのコレクター。


