北中米W杯前に振り返る『キャプテン翼』で描かれた強豪「オランダ代表」 日本代表との実力差は…!? の画像
『キャプテン翼』Blu-ray BOX ~小学生編 上巻~ (C)高橋陽一/集英社・2018キャプテン翼製作委員会

 2026年に行われるサッカー北中米ワールドカップ(W杯)の組み合わせ抽選会で、日本はグループFに入り、オランダ、チュニジア、欧州プレーオフB勝者(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニアのいずれか)との対戦が決定した。

 とりわけ、FIFAランキング7位の強豪オランダとは過去3度の対戦で0勝1分2敗と、まだ白星がない。数字だけを見れば、最大の壁はオランダとなるだろう。

 では、日本を代表するサッカー漫画の金字塔『キャプテン翼』の世界では、オランダはどう描かれてきたのだろうか。W杯を前にあらためて振り返ってみたい。

 

※本記事には作品の内容を含みます

■『キャプテン翼』のオランダ選手といえば…

 オランダ代表の象徴的なキャラクターが、司令塔のブライアン・クライフォートだ。アヤックスで頭角を現し、のちにマンチェスター・ユナイテッドへ移籍する天才プレイヤーである。

 作中では、強烈なシュートで“SGGK(スーパーグレートゴールキーパー)”若林源三の右手を破壊したプレイヤーとして紹介され、最強クラスの新キャラクターとしてファンの期待を集めた。

 その後、『ワールドユース編』準決勝で満を持して日本代表と激突するのだが、試合のシーンはまさかの丸ごとカット。延長の末、主人公・大空翼のスカイダイブシュートによって日本が1-0で辛勝したという結果のみが記され、クライフォートの実力は謎に包まれたままだった。

 その封印が解かれたのは、マドリッドオリンピックが舞台となった続編『ライジングサン』でのことである。予選ラウンドで日本と対戦した際、クライフォートの代名詞ともいえる必殺技が初披露された。

 「スパイラルシュート」は、らせん状に回転しながら飛んでいくような、独特の軌道と破壊力を持つ。さらに、翼をも置き去りにする「スパイラルターン」や、空中で身体をひねって放つ「スパイラルジャンピングボレー」といった応用技も駆使する。

 日向小次郎のボレーをブロックし、そのボールを空中でマイボールにしてバランスを崩さず着地する身体能力は、葵新伍も思わず「日向以上」とうなったほどだった。特筆すべきはその統率力であり、オーバーエイジ(OA)枠のライカール、ダビィ、クゥーマンがいるにもかかわらずキャプテンを任されている点からも、総合力は翼と同格といえるだろう。

 クライフォート以外の選手で目立つのが、前述したライカールとダビィだ。

 ライカールは、翼が所属するスペインリーグのバルセロナでエースストライカーを務める。翼のデビュー戦となったレアル・マドリッド戦では、フライングドライブシュートを読まれていると察した翼がとっさに切り替えたパスを、コンパスのような長い脚で押し込みゴールを決めた。

 ドレッドヘアとサングラスが特徴的なダビィは、イタリア・セリエAのユベントスに所属。日向のセリエAデビュー戦で一度だけ同じチームとしてピッチに立っている。ユベントスのスタメンは「世界選抜」と評される豪華さで、ダビィも実況アナウンサーに「世界最高峰のボランチ」と紹介される実力者だ。この試合で日向は、何度かダヴィからパスを受けながらもゴールもアシストもできず、屈辱の途中交代という結果に涙をこぼしながらピッチを去った。

 他にも、ユベントスの正GKであるファー・レン・フォルトもオランダ代表。“日向の実力を認めた”と上からの立ち位置で新聞にコメントを寄せていたが、『ライジングサン』には出場していない。

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