ガンダムの名を冠した「あまりに不遇な機体」たち 主人公機じゃなくなった「デスティニー」、バラバラにされた「セイバー」、自爆させられた「ウイング」も…の画像
DVD『新機動戦記ガンダムW 01』(バンダイナムコフィルムワークス) (C)創通・サンライズ

 1979年に放送が始まった『機動戦士ガンダム』は、現在も新作が作られ続けている人気シリーズ。多種多様なモビルスーツが登場するが、とくに「ガンダム」の名を冠した機体は、特別な主力級のメカとして描かれてきた。

 しかし、数あるガンダム機体の中には、ファンの目線から見ても「不遇」としかいいようがない残念な扱いを受けている機体も存在する。

 そこで今回は主力級のガンダムでありながら、あまりにも不遇なポジションを担った悲しい機体たちを振り返ってみたい。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■主人公交代でまさかの不遇ポジションに…!?

 テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公シン・アスカ。彼の物語後半の搭乗機「デスティニーガンダム」は、インパルスガンダムの3形態を統合し、最新技術を惜しみなく使って開発された、まごうことなきハイエンド機である。

 しかし、その初陣は華々しい戦果とは程遠いものだった。仲間であるアスラン・ザラとメイリン・ホークが脱走を企て、彼らを追跡して撃墜するというのがデスティニーの初陣になったのである。

 シンにとっても、罪悪感を抱きながらそれまでの仲間を討つという後味の悪い任務となった。

 その後、デスティニーは量産された巨大モビルスーツ「デストロイガンダム」を次々と破壊する活躍はみせたものの、かつての仲間であり、自分が討ったと思っていたアスランが乗る「インフィニットジャスティスガンダム」には苦い敗戦を喫してしまう。

 さらに最終決戦でもアスランのインフィニットジャスティスと相まみえるが、一方的にデスティニーは無力化されてしまい、その戦いを終えた。

 デスティニーに乗ってからのシンは常に心に迷いを抱き、本来の機体性能を発揮できたとは到底思えない様子。それに、いつの間にか主人公のポジションも、シンからキラに変わっていたのも不遇だった。

 しかし『SEED DESTINY』が終わってから約20年の時を経て、劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が公開。この作品では「デスティニーガンダムSpecII」として生まれ変わり、20年前のフラストレーションを吹き飛ばすかのような大活躍を見せている。

 映画での「デスティニーとシンの大暴れ」に歓喜したファンも多いのではないだろうか。

■残酷すぎる「やられっぷり」に涙…

 デスティニーガンダムと同じく『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する「セイバーガンダム」も不遇なガンダムの1機といえる。同機はアスラン・ザラが物語前半に乗った機体であり、シンたちと袂を分かつまでセイバーとともに戦った。

 セイバーはインパルスなどと並ぶ当時の最新鋭機であり、プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルは、復隊したアスランに「FAITH(フェイス)」と呼ばれるトップエリートだけに与えられる称号とともに託した。

 前作でのアスランの強さを知るファンからすれば、セイバーガンダムの活躍にも期待が高まったはずだ。

 しかしアスランが乗るセイバーはさまざまな戦場に出撃しながら、そこまで目立った活躍はない。そして第28話「残る命散る命」で、まさかの展開を迎える。

 かつての戦友であり親友のキラ・ヤマトが駆る「フリーダムガンダム」と刃を交えることになったアスランは、心の迷いを彼に指摘され、動揺してしまう。

 すると「SEED」を発動したキラのフリーダムによって、アスランのセイバーは頭部、両腕、両脚をすべて斬り落とされてしまう。ガンダムとは思えない無残な姿にされ、撃墜されたのである。

 セイバーはもっと活躍できるだけのポテンシャルを秘めていただけに、ストーリー上での不遇な扱いに不満を感じたファンも多かったのではないだろうか。しかも機体損傷が激しかったためか、その後の再登場すら叶わなかったのも、また悲しいガンダムである……。

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