中村倫也、ムロツヨシ、吉田羊…『相棒』“意外な役”で出演していた人気俳優たちの画像
相棒 season 4 DVD-BOX 1(C)2005,2006テレビ朝日・東映

 2025年、シリーズ開始から25周年を迎えた長寿ドラマ『相棒』。24シーズンにわたる歴史の中では、放送当時は知名度が低かった出演者が、今や主演クラスに成長した例も少なくない。

 「まさかあの人がこんな役を!?」と驚くような、若き日の俳優たちの姿を楽しめるのも、長年愛されてきた本シリーズならではの魅力といえるだろう。今回は、かつて印象的な役柄を演じ、今や主演俳優になったゲストたちを紹介していこう。

 

※本記事には作品の内容を含みます 

■実力派俳優の片鱗を見せた…season4第7話「波紋」中村倫也

 初期シリーズにあたるseason4の第7話「波紋」には、今や高い人気を誇るイケメン俳優・中村倫也(当時の芸名は中村友也)さんが印象的なキャラクターとして登場している。

 season4が放送されたのはちょうど20年前。当時10代で、俳優としてのキャリアを歩み始めたばかりの中村さん姿を見ることができる。

 中村さんが演じたのは、大学生の池田俊太郎である。彼は600万円もの大金が郵便受けに入っていたと交番に届けるが、それを聞きつけた人々が我こそが持ち主だと次々名乗りを上げてくる。

 しかし、この騒動は池田が仕組んだものだった。心理学を専攻する彼は、競馬で手にした大金を使い、「高額の金銭に対する大衆の反応」を見るための社会実験を思いついたのである。

 謙虚でおとなしい第一印象とは裏腹に、その思惑が明らかになるとイメージは一変する。賢くはあるが、人生経験が足らずに誤った選択をしてしまった哀れな大学生。複雑な内面を持つ池田の危うさや未熟さを、中村さんは見事に演じ、若くして実力派俳優の片鱗を見せていた。

 さらに、このエピソードには、もう1人有名人が登場していた。それが交番の警察官として登場する音尾琢真さんだ。彼は大泉洋さんや安田顕さんらから成る「TEAM NACS」のメンバーで、当時はまだ全国的な知名度はなかったが、現在では名バイプレイヤーとして知られている。

 「波紋」は、こうした豪華な俳優陣だけでなく、“お金”をめぐり二転三転するストーリーも見どころである。大学生の浅はかな行動が引き起こす社会の波紋を描いた、見ごたえたっぷりのエピソードだ。 

■注意してないと見逃しそう!?season7第7話「最後の砦」ムロツヨシ

 亀山薫相棒時代の重要エピソード・season7第7話「最後の砦」では、ドラマからバラエティー番組まで幅広い活躍を見せるムロツヨシさんが犯人役を演じた。

 このエピソードは、「警察官の正義とは何か」という、シリーズの根幹とも言えるテーマに真っ向から挑んでいる。

 物語は、所轄署での事情聴取中にスクーター通り魔の容疑者・辻正巳が死亡するところから始まる。監察室は警察官による暴行の可能性を疑い、試験的に導入されていた取り調べ監督官・下柳努から事情を聞く。

 下柳は取り調べ中の暴行を否定し、警察上層部は事態の収拾を急いだ。しかし、調査に乗り出した特命係の動きによって、疑惑は周囲を巻き込む騒動へと発展していく。

 捜査の中で、下柳の自殺、マスコミによる大バッシング、上層部からの圧力といった事態が次々と発生。やがて特命係は、スクーター通り魔事件の真犯人が別にいることを突き止める。

 驚きなのは、中盤で少しだけ登場した若い男が真犯人だったことだ。この男を演じていたのが、当時はまだ無名に近かった俳優・ムロツヨシさんだった。

 うっかり存在を忘れそうなくらい出番は短いが、最後には最重要人物として浮上。チョイ役かと思いきや、真犯人として逮捕されるという意外な展開は、今見ると意表を突かれるだろう。とはいえ、知らずに観ていると気付かない視聴者も多いかもしれない。

 今では主演を張る俳優なだけに、現在の視聴者なら「ムロツヨシさんがちょっと出てきただけで終わるはずない」と推理しかねない。そういう意味でもこのキャスティングは、当時だからこそ可能だった貴重なものといえる。

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