■キャラ濃すぎ…多彩な神様たち
界王を束ねる大界王は、姿を見せたのはアニメだけだが、原作でも名前だけは登場している。性格的にはコミカルなおじいちゃんで、閻魔大王のことを「マエン」、地獄を「クージゴ」と呼ぶなど、独特なしゃべり方が特徴だった。
宇宙の創造神である界王神は、惑星や生命を生み出す。東西南北に4人存在したが、500年前の魔人ブウとの戦いで殺害されたり吸収されたりしてしまい、現在は東の界王神のみ存命である。
東の界王神の付き人であるキビトは、瞬間移動と治癒能力を持つ有能なサポート役だ。しかし、ダーブラにあっさり殺されたり、東の界王神とポタラで合体した際にはアイデンティティがほぼ消滅してしまったりと、どこか不憫な面が目立った。
映画『ドラゴンボールZ 神と神』で初登場した破壊神ビルスの付き人、天使ウイスは、圧倒的な戦闘力を誇る。悟空はこのウイスの助言により、状況に応じて自動的に肉体が的確な行動をとる「身勝手の極意」を習得。飛躍的にパワーアップしている。
破壊神ビルスは、気分次第で破壊行動をおこなう恐ろしい存在で、ベジータですらご機嫌取りをするほどだった。たった一撃で惑星を破壊できるほどの力を持ち、悟空の存在がなければ地球もどうなっていたかわからない。
大界王神は全宇宙の界王神を統べる存在であったが、魔人ブウに吸収されてしまい、その体内に存在し続けている。そもそも魔人ブウが太った体型をしているのは、この大界王神を取り込んだ影響。本来の魔人ブウは気性が荒く制御不能だったが、温和な性格の大界王神を吸収したことで幾分か穏やかになった。
全王の付き人である大神官は、全宇宙の神々を管理する存在であり、ウイスやヴァドスといった天使たちの父でもある。職務は宮殿の門番から全王の代弁まで多岐にわたる。戦闘力は作中最強クラスともいわれるが、実際に戦うシーンがないため実力は未知数である。
神々の頂点に立つ全王は、全12宇宙を統べる絶対的な存在で、界王神や破壊神すら逆らうことができない。全王の恐ろしいところは、「消えちゃえ」と言っただけで宇宙そのものを一瞬で消し去るほどの圧倒的な力である。だからこそ周りも常に怯えているのだが、そんな中でも悟空だけは例外。全王に気さくに話しかけ、ついには仲良くなってしまったから驚きだ。
この12種の神様を整理すると、トップ3は全王、大神官、破壊神ということになる。
あらためて見渡すと、『ドラゴンボール』の世界は、地球の小さな神から宇宙を消滅させられる全王まで、さまざまな神々によって支えられていることがわかる。原作派からすれば「いつの間にこんなに種類が?」と驚くかもしれないが、12種の神様について知ることで、約40年の歴史を持つ『ドラゴンボール』の壮大な世界観をより深く楽しめるだろう。


