大型タイトル続編だけじゃない…冬アニメ「覇権候補」の新作3選 すでに「注目度絶大」のワケの画像
TVアニメ『死亡遊戯で飯を食う。』(公式Xより)©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会

 2026年1月から順次開始する冬アニメ。『呪術廻戦』、『【推しの子】』、『メダリスト』などの超大型タイトルの続編がめじろ押しとなり、すでに「次の覇権候補」に多くのアニメファンが関心を寄せている。

 そんななか、今冬のアニメは大型タイトルの続編だけでなく、新作アニメも強い存在感を放っている。いずれの作品も原作の段階で大きな話題を集めた作品であり、すでにファンの間では「次期一番」の声も挙がっている作品ばかりだ。

 そこで本稿では、そんな冬アニメの中で「覇権候補」と評されている注目の新作3作品をピックアップ。それぞれの作品の見どころや、SNSで話題になっているポイントを紹介していこう。

■社会を揺るがす新ヒーロー誕生『ダーウィン事変』

 まず紹介するのは、うめざわしゅんさんの同名漫画が原作となった、『ダーウィン事変』。原作は「マンガ大賞2022」で大賞を受賞し、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞など、数々の漫画賞を総なめにした話題作でもある。シリーズ累計発行部数も200万部を突破した注目作のアニメ化だけに、ファンの期待も非常に高い。

 物語の主人公は、人間とチンパンジーの間に生まれた前代未聞の存在「ヒューマンジー」である少年チャーリー。人間を超える知能とチンパンジーを超える高い身体能力を併せ持つチャーリーが、15歳で初めて人間社会の高校に通い始めるところからストーリーが展開される。

 やがて、自分を執拗につけ狙う動物解放を掲げる過激なテロ組織「ALA(動物解放同盟)」と対峙することになるチャーリー。「テロ」「差別」「人権」といった現代社会が抱える問題に、“ヒト以外”であるチャーリーが向き合っていくという異色のヒューマンドラマが描かれていく。

 アニメ版のメインスタッフには、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズなどを手掛けた津田尚克監督が名を連ね、主人公チャーリーの声を種﨑敦美さん、相棒の少女ルーシーを神戸光歩さん、謎の男リヴェラを大塚明夫さんが担当することが発表されている。

 ティザーPVではチャーリーの人間離れしたアクションや不穏な爆発シーンが公開され、「新たなニューヒーローが社会を大きく揺るがすSFアクション」の触れ込みどおりの迫力。「アニメならではのアクションがついに見られる!」「映像向けの作品だと思っていたからうれしい」と、すでに絶賛の声が続出中だ。

 重厚なテーマと爽快なアクションを兼ね備えた本作は、ただの社会派ではなくエンタメとしても楽しめる。冬アニメでも頭一つ抜けた注目作といっても過言ではないだろう。

■1話でカップル成立! 真逆の二人によるピュアな青春『正反対な君と僕』

 2つ目の作品は、阿賀沢紅茶さんによる同名漫画が原作となった『正反対な君と僕』。集英社『少年ジャンプ+』で連載された作品で、明るい女子高生・鈴木みゆと、寡黙だが自己を貫く男子・谷悠介という正反対な二人を中心に、高校生活のピュアな恋愛模様を描く。

 第1話からいきなり告白、そして交際がスタートしており、その後は互いに理解を深めていく過程が展開される。明るさとは裏腹に空気を読みがちな鈴木と、恥ずかしがりながらも鈴木への純粋な好意を持つ谷の姿に、連載元である『少年ジャンプ+』のコメント欄では「なんだこれ尊すぎる」「二人に幸あれ」と、二人の恋路に魅了される声が多く挙がっていた。

 また、本作は序盤で交際がスタートするため、ラブコメアニメによくみられる「両片思い」の時間が存在しない。しかし、恋仲になった正反対な二人がときに衝突し、少しずつ距離を縮めていくていねいな描写は高い評価を得ており、「次にくるマンガ大賞2022」「このマンガがすごい!2023 オトコ編」「全国書店員が選んだおすすめコミック2024」など、数々の漫画賞を受賞した作品だ。

 アニメ化発表直後には「君と僕」がXでトレンド入りするなどの盛り上がりを見せ、ファンからは「ついにアニメ化!」「待ってました!」と歓喜の声が上がった。ティザーPVが解禁されるとその熱気はさらに盛り上がり、YouTubeでも「声が解釈一致すぎる!」「みんなが生きてる…!これだけで泣ける…」といった反応が多数寄せられた。

 そのほか、友情や進路の悩みなど高校生らしい群像劇の深みもあり、各キャラクターの細やかな心理描写がアニメでどう表現されるか注目だ。

 純粋でかわいらしい恋の行方と、笑いあり涙ありのドラマが詰まった『正反対な君と僕』。活き活きとしたキャラクターたちが紡ぐ等身大のラブコメディは、今冬屈指の注目作品となりそうだ。

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