■超硬派アクションゲームにも名曲アリ!
さて、ここまでは旅をしながら音楽を楽しむ作品ばかりでしたが、一つの操作ミスが命取りとなる、ハードなアクションゲームにも耳に残った音楽があります。
それは、“フロムゲー”のひとつ『Bloodborne』に登場するボス・聖剣のルドウイーク戦で流れる音楽です。
ちなみに、フロムゲーといえば音楽も壮大なオーケストラ調で、素晴らしい曲ばかり。しかし、フロムゲーほど戦闘に集中しなくては勝てないゲームはなく、1体のボスに6時間かけたことも……。
正直、戦闘に集中するべく効果音だけ聴きたくて、BGMを落として戦っていたこともあります(笑)。
そんな私が、フロムゲーの中でも「うわーこの音楽かっこいいー!」と声に出しながら戦った相手が、聖剣のルドウイークでした。ルドウイークは、ライフを削ると覚醒します。覚醒とともに音楽の迫力が増していく演出は秀逸で、戦いながら耳を奪われました。
フロムゲーと同じく、ホラーゲームも高い緊張感の中でプレイするため、音楽に耳を傾ける余裕があまりありません。
それでも、私が愛してやまない『バイオハザード』シリーズは、ルドウイークと同じように耳を貫通してくる楽曲がしばしばあります。その代表格が、『バイオハザード4』のレオンの宿敵・クラウザー戦、そして『バイオハザード5』のクリスの宿敵・ウェスカー戦での音楽です。
どちらも動きの素早い強敵であるため、アクション性の高い戦闘となり、音楽が高揚感を与えてくれます。自分のプレイヤースキルもあがるような、バフをかけてもらえるようなカッコよさ。
また、『バイオハザード』というと伝説の名曲・渕上史貴さんの『夢で終らせない』も触れないわけにはいきません。初代『バイオハザード』に収録されたエンディング曲です。
初代『バイオハザード』はアメリカにある洋館が舞台で、登場キャラクターもアメリカ人。セリフももちろん英語です。それなのにエンディング曲はバリバリの日本語。
軽快で熱い歌に違和感はありつつも、そのミスマッチさがご褒美のように思える……そんな記憶に焼き付く伝説のエンディングとなりました。(ちなみに当時はまだ未就学児だったので、兄の隣で見ているホラー好きの少女でした。)
さらに、多くの『バイオハザード』プレイヤーにとって好きな音楽といえば、「セーブ部屋のBGM」以外ないでしょう。
部屋に入った途端、この音楽が流れると「この部屋、タイプライターあるー!!」と安心しますよね。部屋を出た瞬間、ネメシスが元気よく走ってるなんてこともありますが、セーブ部屋に戻れば入ってこられません。
ナンバリングが変われば音楽も変わるものの、わかるんですよね。「あ、この感じ、セーブ部屋だ……」と。
環境BGMでいうと、『バイオハザード2』の警察署の音楽も好きですね。パンデミック後で誰もいないガランとした雰囲気が伝わってくる不気味さ。その音楽とプレイヤーの足音だけがホールに響くのが印象的でした。
そんな『バイオハザード』も、発売30周年を記念して2026年の3月7日・8日に、「バイオハザードコンサート」が開催されます。
そしてそしてそして、これは本当に光栄なことなのですが、このたびこの「バイオハザードコンサート」のMC・応援サポーターとして、私も関わらせていただくことになりました。コンサートが素晴らしい時間になるよう、努めさせていただきます。2月には『バイオハザード レクイエム』の発売も控えていますから、今からとても楽しみです。
来年、コンサートだらけじゃないかい!
生演奏から私は何を感じられるのでしょうか。待ち遠しいです。
【プロフィール】
宇内梨沙(うないりさ)
ポップカルチャーを心から愛する元アナウンサー。2015年、TBSテレビに入社。アナウンサーとして多数の番組を担当する一方、ラジオやYouTubeなどでゲーム偏愛を披露。2025年にTBSを退社し、現在は『Twitch』でゲーム配信者として活動中。


