■監獄ライフ満喫中の元七武海 ドンキホーテ・ドフラミンゴ

 元天竜人という異色の経歴を持つドンキホーテ・ドフラミンゴ。ドレスローザを乗っ取って国王となり、裏では闇の仲買人「ジョーカー」として暗躍。人造悪魔の実「SMILE」を四皇カイドウに供給するなど、まさに“悪のカリスマ”と呼ぶにふさわしい存在であった。

 「ドレスローザ編」では、ルフィやトラファルガー・ローの海賊同盟と激突。「イトイトの実」の覚醒能力を駆使して麦わらの一味を苦しめたが、ルフィが発動した「ギア4」による猛攻の前に敗北を喫した。

 その後は海軍中将つるに連行され、大監獄インペルダウンLEVEL6「無限地獄」に収監されている。

 自由がなくなり、さぞ不満かと思いきや、収監後のドフラミンゴは意外にも監獄生活を満喫している様子。どこからか新聞を手に入れ、現在の世界情勢も把握しており、「世界会議(レヴェリー)編」では、聖地マリージョアの国宝の秘密を知る者として“上からの刺客”が送られてくるのではないかと不敵に笑う場面も描かれた。

 さらに「エッグヘッド編」では、ベガパンクによる世界配信に反応する場面が登場。世界が海に沈むという衝撃の発表を聞いたドフラミンゴは、「みんなで引っ越すか!? 高い場所へよ!!!」と、海面上昇による混乱と聖地への移住を示唆する発言をしながら高笑いしている。世界の危機さえ楽しむ余裕ぶりは、まさに悪のカリスマの面目躍如といえるだろう。

 元天竜人として聖地マリージョアの重大な秘密を握っており、“最悪のカードを握る脱走者”を自称するドフラミンゴ。物語の核心に迫る重要な局面で、彼が何らかのかたちで動き出す可能性は高そうだ。

 鎖につながれながらも、なお世界の行く末を見据える彼の存在は、最終章において注目すべき伏線の1つとなりうるのかもしれない。

 

 これまで麦わらの一味の前に立ちはだかった強敵たちは、物語に大きな影響を与えた実力者であるほど、再登場が期待される傾向にある。特に元王下七武海クラスの猛者は、その後の物語においても重要度の高い人物といえるだろう。

 実際エネルは扉絵連載で重要そうな情報を得ており、モリアは四皇の拠点たるハチノスへ単身で襲撃し、ドフラミンゴも監獄内ではあるが、幾度も顔を見せている。

 「インペルダウン編」で再登場を果たして一時共闘したクロコダイルの例があるとはいえ、これまでボスとして衝突した彼らが、簡単にルフィに味方するのは考えにくいが、彼らの再登場への期待感は回を重ねるごとに膨らむばかりだ。

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