■あまりにも“普通”すぎる青春バンド群像劇!『ふつうの軽音部』
最後に紹介するのは、2024年1月より『少年ジャンプ+』にて連載中の原作・クワハリさん、作画・出内テツオさんによる軽音楽部漫画『ふつうの軽音部』。女子高生たちがバンド活動に励む日常系作品だ。
舞台となるのは、大阪にある谷九高等学校の軽音楽部。渋めの邦ロックを愛する内気な新入生・鳩野ちひろが高校入学を機に憧れの軽音部に入部し、個性豊かな部員たちとバンド活動に励む中で成長していく姿が描かれる。
だが、タイトルに「ふつうの」とある通り、甘酸っぱい青春だけでなく、軽音部の生々しさがリアルに表現されている点も特徴。
たとえば第1話にて、楽器店でギターを見ていたちひろが、鷹見項希というイケメン男子高校生と出会う。よくある展開としては、そこから甘い恋仲に発展して……という流れが想定されるが、彼とちひろはその後、恋愛関係には発展しないことが明言されている。
また、軽音部内での恋愛のもつれでメンバーの入れ替わりが激しかったり、ライブ時には新入生を差し置き、部内のメンバーが内輪で盛り上がっていたりと、“軽音部あるある”が随所に描かれている本作。等身大の高校生たちの姿に、読者からは「ホントに普通の軽音部って感じが良い」「私も軽音部だったけど、マジでこんな感じ」と共感の声が多く挙がった。
また、作中では実在する邦楽ロックの楽曲が多数使用されており、銀杏BOYZ、ELLEGARDEN、フジファブリック、andymoriなど、ロックファンであれば誰しも通ってきたであろう楽曲が各シーンで演奏される。「邦ロックがマジで青春すぎる」「フジファブリック最高じゃねぇか」など、音楽ファンにも好評の様子だ。
2024年の「次にくるマンガ大賞」Webマンガ部門で第1位に輝き、「このマンガがすごい!2025」オトコ編では第2位にランクインするなど、大きく注目が集まる。この音楽と青春が紡ぐ熱いドラマから目が離せない。
創刊から11年がたち、今では多彩なジャンルの作品が並ぶ『少年ジャンプ+』。続々とアニメ化の発表が続く中、次にスポットライトが当たるのは果たしてどの作品か。これからの展開に期待を寄せたい。


