近年、『少年ジャンプ+』(集英社)発の人気漫画が次々とアニメ化され、大きな盛り上がりを見せている。
今や誰もが知る有名作となった『SPY×FAMILY』や『ダンダダン』だけでなく、『怪獣8号』や『地獄楽』といった作品まで軒並みヒットを記録。
2026年も『少年ジャンプ+』連載中の『マリッジトキシン』や『正反対な君と僕』のテレビアニメが放送予定で、その勢いはますます加速している。
そこで今回は、現在『少年ジャンプ+』で連載されている作品の中で、「次にアニメ化してほしい」と熱望するファンの声が多い作品を3つご紹介。それぞれ異なるジャンルながら、高い評価と人気を誇る注目作ばかりだ。
■異能たちが織りなす超本格派ダークファンタジー!『ケントゥリア』
まず紹介するのは、暗森透さんによる『ケントゥリア』。2024年4月から連載が開始されており、元奴隷の少年・ユリアンと、生き残った赤子であるディアナがともに生きていくダークファンタジー作品だ。
主人公は、自由を求めて奴隷船に密航した少年・ユリアン。同じ船に乗り合わせた妊婦・ミラをはじめ、100人の奴隷たちと交流を深めて人の温かみを知ることになるが、ある日突然、仲間の奴隷たちが無惨にも殺害されてしまう。
そんななか、ユリアンの目の前にタコのような異形の存在が出現。「海(わたし)の祝福を欲するか?」と尋ねる異形との契約を交わし、犠牲になった100人分の奴隷たちの身体能力と命を授かることになる。
現在『少年ジャンプ+』で連載中の作品のなかでも、ひときわダークファンタジー色が強い本作。理不尽に抗い続けるユリアンの意思と、暗い世界観だからこそ光輝く人々の優しさが多くの読者の胸を打ち、「めちゃくちゃ面白い」「登場人物たちが皆カッコイイ」「ジャンプラで一番かも」など、ネット上では高評価する声が多数見られる。
その人気ぶりから「次にくるマンガ大賞 2025」Webマンガ部門でも2位にランクインし、『少年ジャンプ+』内の曜日別ランキングでも、『SPY×FAMILY』に次ぐ順位を維持し続けている。
また作者の暗森透さんは本作が初連載作品となるが、無数のタコの足が描かれた異形や、臨場感あふれるバトルシーンなど、画力面での評判も高く、『チェンソーマン』の藤本タツキさんや、『ダンダダン』の龍幸伸さんも推薦コメントを寄せるなど、実力は折り紙つき。読者からも「これが初連載ってマジかよ…」「作画力がえぐすぎる」「絵がうますぎてビックリ」など、そのクオリティに驚く声が目立つ。
派手なバトルシーンと目まぐるしく動く人間模様、つらい現実に打ちひしがれても、仲間たちのために最後まで戦い続ける主人公の姿はまさに、王道のダークファンタジー漫画。SNSでは「アニメ化してほしい」との声が多数投稿されており、その期待は高まるばかりだ。
■クセ強キャラが多数登場! 新感覚高校野球マンガ『サンキューピッチ』
続いて紹介するのは、高校野球を舞台にした住吉九さんによる青春ストーリー漫画『サンキューピッチ』。連載開始早々「次にくるマンガ大賞2025」Webマンガ部門で第1位に輝くなど、大きな注目を集めている作品だ。
高校球児の前に現れ、強打者ですら手が出せない剛速球で打ち負かす「野球部狩り」という不穏な存在が示唆されるところから始まる本作。その正体は、かつて右肘の故障でイップスを患い「1日3球しか全力投球できない」身体になってしまったエース・桐山不折だった。
その後、野球部主将の小堀へいたは、自ら囮となって桐山を3球勝負に誘い出し、甲子園を目指す最後のピースとしてスカウト。チームの熱い夏が幕を開けることになる。
本作では、桐山の “3球しか投げられない” という制約を補おうとする策士・小堀や、野球歴2か月の変人・伊能商人など、個性あふれるキャラクターたちが登場するが、とりわけ第6話で初登場した女性監督・阿川美奈子に、ファンの大きな注目が集まっている。
女性ながらホームラン王と勘違いされるほどの高身長の持ち主でありながらも、野球の知識は皆無。野球において重要となる「走・攻・守」を「紹興酒」と言い間違える酒好きっぷりや、「先生を甲子園に連れてって」と発言して、周りから「テメエで行け!」「チャリで行け!」とツッコまれる場面があったりと、作中屈指のクセ強キャラとして知られている。
まだアニメ化はされていないものの、声優の上田瞳さんが阿川美奈子役を務めたボイスコミックが公開されており、コメント欄では、「誰だ本物連れてきたの」「実家のような安心感」と、その再現度に驚く視聴者たちであふれている。
真剣勝負のスリルとユーモラスな掛け合いが魅力の本作。直近では同じく『少年ジャンプ+』発の野球漫画『忘却バッテリー』がアニメ化されており、本作も映像化を期待したくなる。


