湊よりこさん原作の大人気マンガ『セフレの品格』の実写映画が公開されたのは、2023年のこと。それから2年、11月28日に同作続編である『セフレの品格 慟哭』、そして12月12日より『セフレの品格 終恋』が待望の公開となる。大人の男女の性と恋をひたむきに表現するのは、1人娘の母親であり会社員の森村抄子役・行平あい佳さんと、抄子にセフレ関係になることを持ちかける医師・北田一樹役をつとめる青柳翔さん。青柳さんの発言に行平さんがつっこんだりと息ぴったりなふたりに、撮影の裏側、そしてそれぞれキャラクターへの愛を語ってもらった。
【第1回/全2回】
ーー1作目『セフレの品格 初恋』と2作目『セフレの品格 決意』から2年経ち、11月28日に続編『慟哭』が都内先行、そして12月12日より『慟哭』『終恋』が全国公開されますが、前作を振り返りいかがですか?
行平あい佳さん(以下、行平) 前作は終わり方が印象的でした。みんなが集まる同窓会のシーンで終わるんですが、そのまま今回の冒頭に繋がっているんです。観客の方から、キャラクターがそのまま生き続けるように思える終わり方で、すごく覚えています。
青柳翔さん(以下、青柳) そうだ。2作目の最後のシーン、クランクインしてすぐの初日に撮ったんですよね。
行平 そうですそうです。話を動かすキャラクターがいっきに集まって撮ったのも印象的でした。このときの衣装を、今回の衣装さんが探してくれて完全再現してくれて、愛がこもっているなあと思いました。
ーーたしかに、『決意』から繋ぎ目を感じさせない終わり方、そして始まり方ですね。今作『慟哭』は、同窓会で隣に座る抄子と一樹、という場面から始まりました。一樹の「俺たち、これからどうする?」の問いかけに、抄子が一樹の肩に顎を乗せ「ホテルいこっか」となんともセクシーにささやき、ホテルへ、そしてベッドシーン。冒頭からインパクトがあります。
青柳 すごく緊張したんですよね、インティマシーコーディネーターさんがいらっしゃって。
行平 現場にいらしていたんですよね。それで、逆にお互いに距離を測りかねた瞬間があった、という意味ですよね?
青柳 そういう意味です。
行平 お互いに別々で面談があって、「彼はどこまでOKだと言っているんだろう」と探り探りで。
青柳 そう、探っちゃうんですよね(笑)。前回はふたりで話し合ってできたんですけど。
ーー共有はされないんですね。
行平 されないんです。だから「よもや青柳さんはイヤなのでは……!?」と思ってしまって(笑)。
青柳 僕もです!(笑)でもインティマシーコーディネーターさんがいらっしゃることはすごくいいことなんですよ。
行平 1作目のときはお互いにわからなかったし、ものすごくありがたかったです。今回は、前作があったからこそちょっと緊張してしまいました(笑)。
ーーたしかに、探り探りだと気まずさもありそうですね。
青柳 だから行平さんにすぐ聞きました、「俺、どうやってましたっけ!?」って(笑)。
行平 そうそうそう! 「ねーー?」って言いましたけど(笑)。それでテスト撮影のときになってどうするか詰めましたよね。
ーーそこを乗り越えればもう。
行平 前回のふたりの感じを思い出して、再確認し合いました。


