ゴジュウジャー緊急登板、志田こはくが『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』オニシスター役で魅せた「唯一無二のヒロイン力」の画像
『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(東映ビデオ株式会社公式サイトより)(C) テレビ朝日・東映AG・東映

 現在放送中の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』に、一河角乃/ゴジュウユニコーン役での出演が発表された志田こはくさん。

 突然の代役発表にもかかわらず、ファンに歓迎されたのは、彼女がかつて『スーパー戦隊シリーズ』のファンから深く愛された存在だったからにほかならない。

 その“原点”こそ、2022年から放送された『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』である。本作で、志田さんは鬼頭はるか/オニシスターという役柄を好演。そしてこのたび、二本角のオニシスターから一本角のゴジュウユニコーンへと変身を遂げるというわけだ。

 今回は、そんな彼女の原点『ドンブラザーズ』から、喜びも悲しみもコメディも体現した彼女の名シーンをあらためて振り返ってみたい。

※本記事には作品の内容を含みます

■第1話「あばたろう」人生はジェットコースター! 急展開で魅せたヒロイン力

 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』で志田さんが演じたのは、高校生・鬼頭はるかである。

 第1話「あばたろう」でのはるかは、とにかく明るくエネルギッシュなキャラクターだ。彼女は漫画『初恋ヒーロー』で漫画大賞を受賞し、学校ではスター扱いを受けるなど、まさに順風満帆な日々を送っていた。

 だが、その人生は一瞬で急転する。謎のサングラスを手にした途端、異次元が見えるようになり、気付けばオニシスターへと変身してしまうのだ。さらに翌日にはまさかの盗作疑惑が浮上し、友人、恋人、漫画家としての未来まで、すべてが音を立てて崩れ落ちていく。

 成功の頂点から奈落へ真っ逆さま……。この急降下こそが、『ドンブラザーズ』らしいジェットコースターのような魅力である。

 そんな混乱の渦中に現れるのが、謎多き男・桃井陣であった。彼ははるかに「桃井タロウを探して忠誠を誓え」と命じる。そして、“キビ・ポイント”を集めれば願いが叶うという、信じがたい話を持ちかけるのだ。常識では考えられない展開だが、何もかも失ったはるかにとって、それは唯一の希望だった。

 急転直下の展開に翻弄されながら、それを受け入れ、未知の世界へと飛び込んでいくヒロイン力。明るさと戸惑いを同時に抱える志田さんの巧みな演技が、視聴者を一気に『ドンブラザーズ』の世界へと引き込んでいった。

■第10話「オニがみたにじ」戻る場所は自分で決める!はるかの決断が胸を打つ回

 第10話「オニがみたにじ」は、はるかの“心の揺れ”に焦点を当てたエピソードである。

 タロウを助けた功績でキビ・ポイントが貯まり、ついに失った人生をすべて取り戻すことに成功したはるか。人気漫画家へ返り咲き、学校でも周囲の信頼を取り戻し、何もかもが元通りの理想的な日常に戻る。

 それでも、タロウたちの存在がどうしても頭から離れない。そんな中、新オニシスター・前田真利菜が登場する。彼女が自然にチームへ溶け込み、タロウにも認められる姿を見るたび、はるかは複雑な表情を浮かべる。ここで志田さんが見せる、ちょっと拗ねた表情はなんとも絶妙だった。

 しかし、真利菜が打ち明けた“戦士になったことで元の人生を失った”という事実は、はるかの胸に重く響く。自分がチームを離れたことで、他の誰かの人生が失われたという事実……。そこで彼女は覚悟を決め、再びオニシスターとして戦列に戻るのだった。

 復帰直後から、はるかは全開モードで戦いに身を投じる。オニシスターロボタロウへとパワーアップし、勢いよく金棒をぶんぶん振り回す姿は見ていて爽快そのもの。そして志田さんの声の演技にも、自然と熱が込められていた。

 物語のエンディング、再び漫画家の未来を失うことになっても、はるかの表情は不思議なほど晴れやかだった。志田さんの素直さと前向きな魅力がキャラクターにぴったりと重なる、非常に印象的な回であった。

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