■理想の上司がドラゴン化!?『僕のヒーローアカデミア』リューキュウ

 最後は、堀越耕平氏の『僕のヒーローアカデミア』のキャラクターだ。

 プロヒーローの1人であるリューキュウは、優雅で落ち着いた物腰と柔らかな笑みが印象的な美女だ。金髪のショートヘアに、深いスリットが入ったワインレッドのチャイナドレス風コスチュームを身に纏うその姿は、美しさと気品を兼ね備えている。

 普段は面倒見の良い姉御肌として後輩ヒーローたちを支える彼女。とりわけ麗日お茶子や蛙吹梅雨をインターンとして受け入れる場面では、頼れる“理想の上司”としての存在感を放っていた。

 だが、その穏やかな笑顔の奥には、想像を超える“もう1つの姿”が隠されていた。

 リューキュウの持つ個性は「ドラゴン」。個性発動とともに肌に鱗が浮かび上がり、四肢がたくましく膨張し、背中からは巨大な翼が伸びる。元の優雅な女性からは想像もつかない、鋭い爪と強靱な尾を持つ巨大な竜の姿へと変身するのだ。

 死穢八斎會への一斉摘発作戦では、玄関口で波動ねじれ、麗日、蛙吹とともに敵のアジト玄関口で交戦。相手は、“触れた相手から生命力を奪い、自らの体を巨大化させる”個性を持つ鉄砲玉八斎衆の1人・活瓶力也だった。

 ドラゴン化したリューキュウは仲間たちと見事な連携を見せ、巨大化した活瓶を地下へと押し込み、気絶させる。さらにその後、主人公・緑谷出久とオーバーホールの戦闘の最中には、崩れ落ちる瓦礫から身を挺して仲間を守る。大きな翼を広げて仲間たちを庇う姿は、まさに“竜の守護者”そのものだった。

 

 今回紹介した彼らの変貌には、単なる“意外な一面”を超えた物語がある。見た目の可愛らしさや穏やかさの裏に、戦う覚悟や守るべきものへの強い意志が隠されているのだ。

 “可愛い”は決して弱さの象徴ではない。むしろ、その笑顔の奥に潜む強さや恐ろしさがあるからこそ、我々は心を奪われる。ギャップが大きいほどキャラは輝きを増し、それがバトル作品の醍醐味の1つと言えるだろう。

 あなたの心に残る“豹変キャラ”は、いったい誰だろうか?

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