■バリエーション豊かなバトルが面白い「対戦モード」

 本作の魅力を語る上で、外すことができないのが“対戦モード”だろう。

 NINTENDO64の作品らしく、本作は2~4名での対戦を楽しむことができる。この対戦モードがとにかくバリエーション豊かで、自然と子どもたちはのめり込んでいくこととなった。

 基本的にはミッションモード同様、手に入れた武器を使って相手を撃破し、勝利を掴み取るのだが、それ以外にも原作タイトルをモチーフとした特殊ルールが存在しているのも面白い点だろう。

 たとえば、「リビング・デイライツ」ではフラッグを奪い合い、所有時間の多いプレイヤーが勝利となる。また、「消されたライセンス」ではすべての攻撃が一撃必殺となるため、緊張感あるシビアな対戦が繰り広げられる。

 豊富なステージもさることながら、ピストル、マシンガン、ライフル、グレネードランチャー、はては投げナイフやリモコン式爆弾など、その時々でまったく異なったスタイルの戦い方を楽しむことができるのだ。

 また、プレイヤーたちがやり込むにつれて、各種設定をアレンジした独自ルールが生み出されるのも、本作の“あるある”ではないだろうか。

 筆者が子どもの頃は特定の武器縛りルールが流行ったもので、投げナイフのみのアサシンプレイ、互いにリモコン式爆弾を仕掛けあう持久戦、はてはチョップだけを利用した肉弾戦……等々、自分たちで遊び方を編み出し続けられる点にも、当時自然とのめり込んでいったものだ。

 対戦プレイとしての絶妙なバランスもさることながら、プレイヤーによって新たな遊びを生み出せる余地があったことも、本作が多くのプレイヤーを熱中させた要因の一つではないだろうか。

 当時、まだまだFPS作品は珍しい存在だったのだが、そんななか颯爽と登場した『ゴールデンアイ 007』は、原作再現と数々の遊び要素によって多くのプレイヤーを夢中にさせた。

 そして、なんと同作は現在Nintendo Switch Online向けに復刻版が配信されており、時代を経てなお絶大な人気を誇っている。当時、多くの人々を虜にした唯一無二の『007』の世界観を、ぜひとも自分の手で確かめてみてほしい。

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