■スーツの完成度に思わず気持ちが高揚？『ＧＡＮＴＺ』夏菜
２０００年より『週刊ヤングジャンプ』（集英社）で連載された『ＧＡＮＴＺ』は、命を落とした人々が謎の球体「ガンツ」に招集され、異形の“星人”たちと死闘を繰り広げていく、一風変わったＳＦバトル作品だ。
２０１１年には実写映画が公開されており、二宮和也さんや松山ケンイチさんといった豪華俳優陣が集結したことでも話題を呼んだ。そのなかでも、作中でセクシーな姿を披露して注目を集めたのが、岸本恵役を演じた夏菜さんだ。
恵は自ら命を絶った後にガンツの部屋へ転送されるのだが、その際、なんと衣服を纏わない姿で主人公たちの前に現れるという衝撃的な登場を果たす。作中ではカメラワークによってうまく表現されているものの、そのあまりに大胆な演出に視聴者も度肝を抜かれたことだろう。
その後、恵はほかの登場人物同様、“ガンツスーツ”と呼ばれる戦闘服を着用し戦うことになるのだが、ここでも夏菜さんはプロポーションの良さを存分に発揮。
全身に張り付く漆黒のスーツは本作の象徴ともいえるスタイルで、夏菜さんのすらりとした体つきをより一層引き立てていた。ＳＦ感溢れる非日常の衣装を自然に着こなし、かっこ良さとセクシーさを両立させた姿は、まさに彼女ならではの魅力と言えるだろう。
そんな夏菜さんだが、作中では恵が持つ女の子らしさ、年相応の弱々しさを自然に表現することに苦心したと語っている。なんでもスーツを身に纏うだけで強くなったように感じてしまい、どうしても演技に必要以上の力強さ、キレが生まれてしまったらしい。
それを「スーツマジック」と形容していた夏菜さんだが、衣装が演者の心理にまで影響を与えたという非常に興味深いエピソードであった。
漫画原作の実写作品では、さまざまな女優が持ち前のプロポーションの良さを活かし、原作キャラさながらの戦闘スーツ姿を披露している。
なかには、『キャッツ・アイ』のように実写版にあたってデザインにアレンジが加えられたものもあり、実写版ならではの魅力を放つケースも少なくない。
彼女たちの美しいスーツ姿はもちろん、その衣装を纏って繰り広げられる華麗なアクションシーンの数々も必見だ。
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