「え、そんなのアリ…!?」歴代『メタルギアソリッド』あまりにユニークすぎた「ボスキャラ攻略法」の画像
PlayStation2版『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』(コナミ)(C)1987 2004 Konami Computer Entertainment Japan.

 ステルスアクションゲームの開拓者にして金字塔『メタルギアソリッド(METAL GEAR SOLID)』シリーズには、個性豊かなボスキャラが数多く登場する。リアルなミリタリー要素を土台としながらも特殊能力を使いこなす彼らには、シリアスなカッコよさがあり、主人公のスネークに勝るとも劣らない魅力にあふれている。

 だが、そんなボスキャラのなかには、思わず「嘘でしょ?」と言いたくなるような奇想天外な攻略法で倒せてしまうキャラも少なくない。ハードボイルドな雰囲気に満ちた本作において、まるでコメディのような攻略法で倒されてしまう彼らは、プレイヤーに強烈なインパクトを与え、忘れられない存在となっている。

 今回は『メタルギア』シリーズのなかから、一風変わった攻略法で倒せるボスキャラたちを紹介しよう。

※本記事には各作品の内容を含みます

■コントローラーを2Pに差し替える!?『メタルギアソリッド』サイコ・マンティス

 まずは、『PlayStation(以下、PS)』用ゲーム『メタルギアソリッド』でも特に高い知名度を誇るであろうボスキャラ、サイコ・マンティスから。

 彼は特殊部隊「FOXHOUND」に所属する超能力者であり、人の心を読むリーディング能力と物体を操るサイコキネシスでは世界最高峰の力を持つ男だ。

 とくにリーディングは卓越しており、戦闘ではこちらの攻撃を完全に読みきって、どんな攻撃も簡単に回避してくる。通常の方法ではダメージを与えることすら難しく、これでは勝てるわけがない。

 この絶望的な状況を打破する攻略法は、ゲームの常識を覆すものだった。それは「ゲーム機本体のコントローラーを端子1から端子2に差し替える」というもの。

 どうやらマンティスは“端子1(1Pのプレイヤー)”の心を読んでいるため、端子2に切り替えることでリーディングができなくなるらしい。最初は「そんなバカな……」と思うのだが、実際にやってみると本当に攻撃が当たるようになるし、スネークも問題なく操作できる。

 『メタルギア』シリーズには、こういったゲーム機本体の操作を演出に取り入れるメタ要素がよく採用されるのだが、その最たるものがマンティス戦といえよう。

 ちなみにマンティスは、他にもさまざまなお遊び要素を持っている。たとえばPSのメモリーカードを読み込んで“お前はこんなゲームが好きだな”とプレイヤーの趣味を言い当てたり、戦闘開始と同時に突然「ブラックアウト!」と叫び、画面を真っ暗にしたりと、とにかくやりたい放題だ。

 超能力という名の遊び心が詰め込まれたマンティスは、『メタルギア』シリーズ全体を通しても記憶に残るボスキャラだろう。

■どうしても倒せなかったら放置…『メタルギアソリッド3』ジ・エンド

 次は、後の「ビッグ・ボス」であるネイキッド・スネークが主人公の『メタルギアソリッド3 スネークイーター』から、「コブラ部隊」の伝説的スナイパー、ジ・エンドだ。

 100歳を超える大ベテランのジ・エンドは神懸かった技術を誇り、ホームグラウンドである密林を舞台に得意の狙撃合戦を仕掛けてくる。

 彼は広いジャングルのどこかに隠れており、先に見つかればライフルによる狙撃は必至。何時間もステージを駆けずり回り、こちらの気力が尽きたところを狙われるケースも珍しくない。なんともいやらしいボスキャラだ。

 そんなジ・エンドの攻略法だが、答えは「ゲームをプレイしない」である。禅問答のようだがそのままの意味で、正確には、ジ・エンドとの戦闘開始後にセーブをし、現実時間で1週間以上経過してからゲームを再開するのである。すると、なんとジ・エンドは老衰し、無条件で勝利できる。ちなみにこのテクニックは、『PS3』の内部時計を進めることでも再現可能だ。

 ちなみに、この攻略法について監督の小島秀夫氏は“忙しい人や倒せない人向けのサポート措置で入れた”と語っている。本作でも難しいジ・エンド戦のため、ありがたい配慮といえよう。とはいえ、このやり方で勝利するとスネークがガッカリしてしまうので、プレイヤーとしても少しモヤモヤするのだが……。

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