■操作感・テンポ・気になった点
ここまで恐怖と誘導を両立させる共有カメラの挙動をべた褒めしてきたが、当然画角が窮屈になる瞬間はある。
ソロプレイでは気にならなかったが、二人が離れているときは段差や溝を越えるときに位置合わせが必要だろうと思う場面も見受けられた。ただ、立ち止まりや崖つかまりが自動で行われるため、共有カメラによるメリットと比較すれば、個人的には受け入れられる範囲であった。
また、体験を大きく損なうものではないものの、局所的にフレームレートの低下を感じた箇所があり、そのあたりは製品版での最適化に期待したいポイントだ。
総じて、カメラ・動線・音の編集と間合いがプレイ感覚の肝となっている。気になる箇所はあるものの、怖さと快適の両立という難題を、この体験版の段階で高い次元でクリアしている印象である。早くも体験版プレイヤーの初期フィードバックを反映させたアップデートも予定されているので、近いうちにさらに最適化が進みそうだ。
『REANIMAL』体験版からは、秀逸なカメラワークで“追われる焦燥”を操り、環境音で見えない恐怖の輪郭を描き、姉弟の所作で“救い”を刻む作品であることが分かった。プレイヤーを迷わせない導線はゲームのテンポを損なわず、最高の恐怖を効果的に提供してくれるはずだ。
本作はNintendoSwitch2、プレイステーション5、XboxSeries X|S、Steamで2026年に発売予定となっている。まず無料で遊べる体験版をプレイして、本作ならではの恐怖の入口を味わってみてはいかがだろうか。


