■“その後”の彼らはどうなった?
竜児と剣崎の生死、そして黄金の日本Jr.のその後は、続編『リングにかけろ2』で判明する。本作は『スーパージャンプ』で2000年から2008年まで連載され、剣崎と菊の息子・剣崎麟童を主人公に据え、黄金の日本Jr.の子どもたちの世代と再登場した前作キャラクターの活躍が描かれた。
続編では、竜児、剣崎、そして菊はすでに亡くなっている。ストリートファイターに落ちぶれていた麟童を石松がボクサーとして育てるが、その石松も過去の死闘によって体がボロボロな状態で、麟童に最後の特訓を施すと死亡してしまう。
石松の後を引き継いだ志那虎は、麟童に全てを叩きこんだ後、河井に後を託して自刃するというまさかの最期を遂げた。最終的に河井だけが生き残り、麟童のWBC世界バンタム級タイトルマッチを見届けることになる。ちなみにその対戦相手となった大村竜童は、竜児の息子と思いきや、麟童の双子の弟だった――。
こうして『リングにかけろ2』は、黄金の日本Jr.の精神が子の世代に受け継がれる様と、前作キャラクターたちの壮絶な戦いと犠牲を描きながら、新たな世代の成長と栄光として幕を閉じたのである。
振り返れば、“リンかけ”は友情、宿命、そして必殺技バトルという少年漫画の要素を凝縮した作品だった。黄金の日本Jr.が拳ひとつで世界を制した日々の物語は、今なおジャンプ史に燦然と輝いている。

 
          
