■「ぎゃくてんポケモン」の本領発揮?
『ポケモン』では、大きく分けて物理タイプと特殊タイプの2つの攻撃技があり、図鑑の解説文などを読むと、誰もがカラマネロは特殊タイプの使い手だと思ったことだろう。
しかし、ポケモンの種族ごとの強さを示す「種族値」のステータスを見ると、実はカラマネロは物理攻撃力が高く、特殊攻撃力は一番低く設定されている。
まるで設定を無視したかのような物理アタッカーであり、タイプや進化方法だけでなく戦闘スタイルまで、ある意味「ぎゃくてんポケモン」だったのだ。
そんなカラマネロがレベルアップで最終的に覚える技が、格闘タイプの「ばかぢから」という点も、その異質さを示している。
なお、本来「ばかぢから」の使用時は、攻撃と防御がダウンするという大きなデメリットがある。しかし、カラマネロには特性「あまのじゃく」があるので、それはむしろメリットにつながるのがおもしろい。
特性「あまのじゃく」には能力変化を逆にする効果があり、攻撃&防御がダウンするというデメリットは、カラマネロにとっては攻撃&防御がアップするという超絶強化に変化する。むしろ超攻撃的で脳筋スタイルこそが、カラマネロの真骨頂だったのである。
このように「ぎゃくてんポケモン」のカラマネロには、トレーナーの予想を裏切る要素が随所に散りばめられていた。それぞれの特徴を改めて振り返ると、カラマネロは徹底して「ぎゃくてん」というコンセプトに沿ってデザインされていることが分かる。
そのこだわって作られた意外性の部分にこそ、制作サイドやゲームを楽しむトレーナーからもイジられ続ける理由が秘められているのかもしれない。
そのあたりも踏まえて、発売されたばかりの最新作『Z-A』でのカラマネロの活躍に注目したい。