「一瞬で全滅」クラスの超強敵…『ドラゴンクエスト』リメイク作「追加ボス」たちの圧倒的破壊力の画像
画像は『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエスト3』『ドラゴンクエスト5』『ドラゴンクエスト8』『ドラゴンクエスト11』(編集部撮影)

 2026年で誕生から40周年を迎えるゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズ。

 1986年にファミリーコンピュータ用ソフトとして産声を上げて以来、日本の家庭用ゲームの歴史を牽引してきた国民的RPGだ。長い歴史を誇るがゆえに、シリーズは何度もリメイクされてきた。リメイクごとにグラフィックは進化し、職業やアイテム、新エピソードが追加されてきたが、中でも際立った存在感を示してきたのが「追加ボス」である。

 物語本編を終えた後に待ち構える彼らは、ただの強敵にとどまらない。勇者たちの冒険を締めくくる「もうひとつの試練」としてプレイヤーを震え上がらせ、そしてその勝利は「真のエンディング」にも等しい達成感を与えてきた。

 今回は、歴代リメイク作品で登場し、凶悪さとともに強烈な印象を残した追加ボスたちを振り返っていく。

■ほぼシェンロン? 『ドラクエ3』の「しんりゅう」

 1988年にファミコンで発売された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。勇者ロト伝説を完結させた伝説的作品であり、2024年にはHD-2D版が発売され話題となった。

 そんな『ドラクエ3』だが、1996年にスーパーファミコン用ソフトとして最初のリメイク版が発売されている。「性格システム」や新職業「盗賊」が加わり、さらなる進化を遂げた。その中で新設された裏ダンジョンの最奥に待ち構えていたのが「しんりゅう」である。

 見た目は「スカイドラゴン」や「スノードラゴン」の色違いだが、「勝てば願いを叶えてくれる」という設定があり、『ドラクエ』シリーズのキャラクターデザインを務める鳥山明氏の代表作『ドラゴンボール』の「神龍」を彷彿させるもの。ファンを喜ばせる遊び心に満ちていた追加ボスだ。

 見た目の荘厳さだけでなく、戦闘でも強敵ぶりを披露。「イオナズン」「しゃくねつ」「こごえるふぶき」といった全体攻撃を連発し、物理攻撃でも「のしかかる」で全体ダメージ、「かみくだく」で守備力無視攻撃を叩き込む。さらに「いてつくはどう」で強化呪文を打ち消し、「にらみつける」で強制催眠に追い込むなど、あらゆる手段でパーティを追い詰める。

 HD-2Dでは、味方側の強化に伴い、ステータスが全体的底上げ。さらに、ブレス系最強技「かがやくいき」まで使うようになり、またHPが減ると攻撃パターンが変化するという厄介さも加わった。

 対策を講じなければ一瞬で全滅させられる難敵として健在だった。裏ボスの代名詞として、今なお多くのプレイヤーの脳裏に焼き付いている。

■真のラスボス 『ドラクエ4』の「エビルプリースト」

 1990年にファミコンで登場した『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』は、章立てオムニバス形式の導入で大きな革新をもたらした。

 2001年にプレイステーションでリメイクされ、「第6章」が追加。物語はさらに広がった。最大の衝撃は「デスピサロを仲間にできる」という展開であったが、その裏でプレイヤーを震え上がらせたのが追加ボス「エビルプリースト」である。

 彼は元来魔族の四天王の一角でピサロの腹心とされていた。しかしリメイク版では、ロザリーを死に追いやり、ピサロを魔王化させた黒幕であることが描かれる。ピサロを利用し、魔族の王座を狙っていた裏切り者の本心が明かされたのだ。

 エビルプリーストは進化の秘法を自らに施し、異形の怪物へと変貌。第1形態から第4形態まで変身を繰り返してくる。どの形態でも、「しゃくねつ」を使ってくるので、「フバーハ」は必須。さらに最終形態では、ブレス系最強の「かがやくいき」まで使ってくるが、「いてつくはどう」で防御策をも無効化する。さらには、呪文奥義「マダンテ」をも繰り出し、高レベルでも対策を怠れば瞬く間に全滅必至だ。

 生半可なレベル、装備では倒すことは困難で、強烈な特技の嵐で粉砕されたプレイヤーは多いだろう。

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