■2年越しに配布された幻ポケモン『ルビー・サファイア』デオキシス

 『赤・緑』のミュウ、『金・銀』のセレビィと正規入手が大変なポケモンを紹介してきたが、第3作『ポケットモンスター ルビー・サファイア』に登場した“DNAポケモン”の「デオキシス」は、ある意味で最も入手が厳しかったといえる。なにせ、公式の配布イベントがおこなわれるまで、あまりにも長い時間がかかったからだ。

 いわゆる「第3世代」と呼ばれる『ルビ・サファ』や『ポケットモンスター エメラルド』には、確かにデオキシスのデータが存在していた。

 特に『エメラルド』にはデオキシスト出会う専用マップ「たんじょうのしま」や、遭遇イベントも収録されていた。

 だが、肝心の配布イベントがおこなわれることはなく、長きにわたり「データ上には存在するが、出会うことのできない」正真正銘の幻のポケモンだったのである。ちなみに『赤・緑』のミュウのような捕獲バグも存在しなかった。

 デオキシスがゲットできるようになったのは、『ルビ・サファ』発売から2年後、『赤・緑』のリメイク作品として2004年に発売された『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』からだ。

 当時公開された映画『劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 裂空の訪問者 デオキシス』の特典アイテム「オーロラチケット」を使うことで、ようやくデオキシスと出会うことができたのである。

 特徴的な専用BGMがとてもカッコよく、異質な見た目をしたデオキシスのインパクトとともに印象に残っている人も多いのではないだろうか。

 

 かつて、幻のポケモンはとても貴重な存在で、だからこそみんな欲しがった。ミュウを捕まえようと禁断のバグ技に手を出した子どもは数知れないし、セレビィやデオキシスは「こうすれば現れる」というデマもたくさん流行ったものである。かくいう筆者もミュウを捕まえるバグ技で『赤・緑』のデータを壊した、元・子どものひとりだ。

 手に入らないからこそ憧れ、欲しくなる。そんな人間のままならない感情を、幻のポケモンたちは教えてくれていたのかもしれない。

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