■「ラム編」の“未回収の伏線”
さまざまな謎が解明された一方、「ラム編」で登場した伏線の中で未回収のものも当然ある。
中でも特に気になるのは、ジンとメアリーが、全く同じ「暗がりに鬼を繋ぐが如く…」という言葉を使っていたことだ。たまたま同じ言葉を使ってしまった、で納得できるような言い回しではない。
メアリーは普段から、亡き夫・赤井務武の口調を真似ており、口癖も共通している。それを踏まえると、「暗がりに~」も務武の口癖である可能性は大いにある。これは、メアリーとジン、あるいは務武とジンとの間に、何らかのつながりがあることを示唆しているのではないだろうか。
またラムの目に関する伏線も重要である。彼はかつて両目に、一度見た物を忘れない「フォトグラフィックメモリー」の能力を持っていた。しかし、老いとともに右目の能力は衰え、何らかの理由で左目が義眼になってしまったため、現在はその能力は失われている。
ラムが左目を失った経緯には務武が絡んでいる可能性が高く、今後この2人の因縁が詳しく描かれることが期待される。また、ラムは右目の“時を戻す”ことで能力を取り戻そうと目論んでおり、それが成功した場合、急展開につながりそうだ。“時を戻す”方法も含め、ラムの目が今後の展開を左右するカギになることは間違いない。
ラムやボスの正体をはじめ、黒ずくめの組織に関する謎が徐々に解き明かされ始めた『名探偵コナン』。今後ラムがどのような形で物語に関わってくるのか、そして残された謎がどう解明されていくのか、ますます目が離せない展開が続く。