
今や日本を代表するアクション俳優の1人である岡田准一さん。そんな彼が初めてプロデューサーも手がける作品『イクサガミ』(原作:今村翔吾さん)が、2025年11月に動画配信サービス『Netflix』で独占配信されることが決定した。
主演の岡田さんに加えて、本作に大抜擢された藤﨑ゆみあさんをはじめ、清原果耶さん、東出昌大さん、山田孝之さんなど豪華すぎるキャストも発表され、配信を待ち望む声が多くあがっている。
先日公開された本作のティザームービーでは岡田さんの躍動感あふれる剣術アクションシーンが描かれていたが、今回は彼の過去作品の中から卓越したアクションに注目し、おすすめ作品を紹介したい。
※本記事には各作品の内容を含みます
■アクション俳優へと進化を遂げた!『SP 警視庁警備部警護課第四係』
岡田さんのアクションを語る上で外せないのが、2007年から放送された主演ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』だろう。警視庁警備部警護課第四係に所属するSPたちが、暗躍するテロリストから要人を命懸けで守る姿が描かれ、大きな人気を博したドラマだ。
本作は、直木賞作家である金城一紀さんが、岡田さんに「一緒にアクションをやらないか」と誘ったことがきっかけで企画された。企画始動と同時に肉体改造に取り組んだ岡田さんは、本格的な武術を取り入れた訓練に励んだという。
作中で披露された息をのむような岡田さんのアクションが話題となり、「岡田准一=アクション」という新しいイメージが定着するきっかけにもなった。
のちにシリーズは映画化されるが、なんと岡田さんは来るべき映画化に備え、新たにフィリピン武術「カリ」や、伝説的アクション俳優のブルース・リーが生み出した武術「ジークンドー」のインストラクター資格を取得するほど、格闘技を極めていく。
作品に活かすために始めた格闘技でインストラクターの資格まで取得してしまうとは、彼のストイックさを象徴するエピソードである。
そのストイックな姿勢は作品にも現れ、待望の劇場版『SP THE MOTION PICTURE「野望篇」』(2010年公開)では、スタントマンなしで撮影に挑んだ。
冒頭のシーンでは約20分にわたり、フリーランニングでアクションをこなし、車の上を飛び移ったり、壁を利用した三角飛びを見せるなど、人気アイドルグループのメンバーとは思えないほど洗練されたアクションで観る者を圧倒した。
さらに、60cmほどの短いラタン製の棒を使用する武術「カリ」のノウハウを応用した警棒による格闘シーンも披露しており、彼が習得した武術の片鱗を随所に見ることができる。
スラリとした細身のスーツに身を包み、銃を構えながら要人を命懸けで守り抜く岡田さんの姿は必見だ。彼のアクションを語る上で、決して外すことのできない名作である。
■本格的なアクションが爽快すぎる!『図書館戦争』
2013年に公開された映画『図書館戦争』(原作:有川浩さん)は、3部構成のシリーズになっており、2015年には続編である『図書館戦争 ブック・オブ・メモリーズ』がスペシャルドラマとして放送され、その完結編となる映画『図書館戦争 THE LAST MISSION』が公開された。
“人権を守る”という大義名分を掲げた「良化特務機関(メディア良化隊)」の行きすぎた規制に立ち向かい、“本の自由”を守るべく立ち上がった「図書隊」の長きに渡る戦いを描いた物語である。
岡田さんは主人公の1人・笠原郁(榮倉奈々さん)の上官・堂上篤を演じ、新人隊員と鬼教官のラブロマンスも大きな見どころとなっていた。
図書隊の戦闘は激しい銃撃戦を伴うことが多く、岡田さんのガンアクションが冴えわたる。ヘルメットとプロテクターに身を包み、次々と敵を倒していく岡田さんの戦いぶりは爽快そのものだ。
実は、前述した「カリ」や「ジークンドー」の他にも、総合格闘技「USA修斗」のインストラクター資格を取得している岡田さん。総合格闘技をも極めた彼のアクションは、打撃だけでなく投げ技も圧巻のキレを誇る。
作中では郁を救うために敵陣に乗り込み、流れるような動きで敵を投げ飛ばしていくアクションを披露。目にも止まらぬ速さで展開される投げ技は素晴らしく、非常に迫力があった。
武術を極めた彼だからこそ可能なアクションの数々は、撮影のために練習した付け焼き刃ではない。師範代まで上り詰めた岡田さんだからこそ表現できる、“本物の迫力”を感じられる一作だ。