■泥のようになってしまった女性「泥のメーテル」

 「泥のメーテル」のエピソードに登場する女性の名は、鉄郎の相棒でもあるメーテルと同じだ。

 ある日「雨の都」という、雨が降り続く星に到着した999号。鉄郎はこの星で泥の池に引きずり込まれ、泥の中にある空気の玉に住む“泥のメーテル”という女性から、一緒に暮らしてほしいと頼まれる。結局、泥の家に6日間も閉じ込められてしまうが、相棒のメーテルによって助け出された。

 しかし、泥のメーテルはなんだかんだいって鉄郎の面倒をみて助けてくれた、そのことに免じて、メーテルはお礼がしたいと申し出ると、彼女は銀河鉄道のパスをもらって鉄郎とともに999号に乗ることを望んだ。

 こうして、999号に乗り込んだ泥のメーテルは、鉄郎に手を握ってほしいと頼む。やがて眠りにつくと、なんと彼女の体は泥の粉になって砕けてしまうのであった。

 長期間、泥の中で過ごしていた泥のメーテルは、体もその環境に適応していた。しかし、999号に乗ってからは乾いた空気に体が耐えられず、生きることは叶わなかった。

 こうしたエピソードを振り返ると、私たちが住む現実の地球がいかに恵まれている星かを再認識できる。霧に覆われた星、化石のガスが漂う星、常に雨が降る星など、実際に存在するかは分からないが、そうした星で人間が住むことはできないだろう。

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