アニメ『機動戦士ガンダム』は、ジオン公国の独立戦争である「一年戦争」の終結までを描いている。さらに、続編『機動戦士Zガンダム』では、一年戦争の英雄であるアムロ・レイは事実上の半幽閉状態、ジオンのエースパイロットだったシャア・アズナブルは身分を偽ってモビルスーツで戦い続けているという衝撃的な展開が描かれる。
そして『機動戦士Zガンダム』から『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』へと、激動の人生を歩んでいく2人だが、一年戦争終結直後の動向は長らく謎に包まれていた。実はその「空白の時間」について、ゲームアプリ『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』内で明かされていることをご存知だろうか。
※本記事には作品の内容を含みます
■一年戦争直後のアムロとシャアの動向とは?
『機動戦士ガンダム』の最終回は、一年戦争が終結したところでストーリーが終了している。続編となるテレビアニメ『機動戦士Zガンダム』では7年の時が流れ、前述したように、アムロとシャアの立場が大きく変化していることが描かれる。
こうした中でキシリア・ザビ殺害後にシャアがどのような行動をとったのか、また一年戦争終結後のアムロの動向などは描かれてこなかった。だが、『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』の「アムロシャアモード」では、2人の激動の人生を独自の新映像で追っている。その中では、これまで明かされなかった内容にも触れられており、一年戦争終結直後にシャアが行ったことや、「英雄」であるはずのアムロが大きな陰謀に巻き込まれていく様子などが描かれているのである。
では、実際2人はどんな時間を過ごしていたのか。
まずは、シャア。彼は一年戦争の中で、アムロとの直接対決の後に、ザビ家最後の指揮官であるキリシアを殺害する。ジオンはこれにより決定的なダメージを受け、一年戦争は終結。その後、シャアがどのようにしてクワトロ・バジーナになっていくのかは、ほとんど明かされていなかった。
『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』の「アムロシャアモード」の映像では、その空白期間のシャアの行動が明かされている。戦争終結直後にシャアが降り立ったのはサイド3にあるジオンの首都「ズム・シティ」、その目的はミネバ・ラオ・ザビを探すためだった。
ズム・シティではジオンの残存勢力が抵抗を続け、街はがれきの山となっている。そこに駐留する地球連邦軍の警戒も厳しかった。
シャアは旧ザク(ザクI)に搭乗し、国民を守るために連邦軍の部隊と交戦する。「通信は無駄だよ」と通信に割って入り、シャアの旧ザクが連邦軍の前に現れた時の威圧感は、さすがとしか言いようがない。あっという間に連邦軍のヘリを破壊してみせる姿が鮮やかだ。
その後シャアはミネバを探すうちに情報を得て、アクシズへとたどり着く。そこでハマーン・カーンやマハラジャ・カーンと出会い、そこを離れてからエゥーゴでクワトロ・バジーナと名を偽ってモビルスーツでの戦闘を続けていくことになる。
こうした流れをあらためて映像で見ておくと『機動戦士Zガンダム』でのシャア(クワトロ)の言動がより理解できることだろう。


