■魅力的な楽曲と「SE」がカッコよかった…『RHYTHM EMOTION』
2025年7月25日、『新機動戦記ガンダムW -Operation 30th-』として、公開された『ガンダムW』の新規映像。わずか10日あまりで400万回再生を突破するなど、大きな話題を呼んだ。
放送30周年を迎えた『新機動戦記ガンダムW』は、1995年より放送された『ガンダム』シリーズの一作である。主人公のヒイロ・ユイをはじめ、個性的でインパクトのある5人の少年たちが、それぞれの正義を胸にガンダムで戦う人気作である。
主題歌を担当したのは、『名探偵コナン』で主人公・江戸川コナンなどを演じる声優・高山みなみさんと永野椎菜さんによる男女ユニット「TWO-MIX」である。
彼らのデビュー曲となった前期主題歌『JUST COMMUNICATION』、そして後期主題歌『RHYTHM EMOTION』は、いずれもオリコン上位にランクインを果たした名曲だ。
そんな楽曲を使った本作のオープニングは、前奏や間奏に効果的に入れられた「SE」が特徴的で、ファンの間で今も人気だ。
実は1990年代頃までは、テレビドラマ・アニメのオープニングにSEを加える演出は珍しいものではなかった。
たとえば『JUST COMMUNICATION』では、MS(モビルスーツ)が起動するような音をバックに作品タイトルが映し出され、間奏では5人それぞれのガンダムが攻撃する「ガシャーン」「ドドドド!」というSEが入れられていた。
また、前述した新規映像でも後期主題歌『RHYTHM EMOTION』が使用され、テレビアニメのオープニング冒頭で印象的だったウィングガンダムの“起動音”もしっかりと挿入されている。これには「PPPP…だ!」「このSEがいいんだよ!」と、往年の多くのファンから歓喜の声が上がり、30年経った今も色褪せない演出の魅力が感じられた。
2015年に30年ぶりとなるテレビシリーズ『ルパン三世 PART4』が放送された際には、いつものテーマ曲をバックに流されたオープニング映像が、どちらか一方の目だけで見ると「3D映像で見える!」と大きな話題になった。
これは画面をバーで3分割して立体に見せたり、一方の目だけで見ることで脳が錯覚を起こす技術を用いている。ルパンというトリッキーなキャラクターに合った、素晴らしいオープニング演出であった。
次はどんな魅力的で印象に残るOP、ED演出が登場するのか、楽しみだ。