宮野真守
宮野真守  写真/ふたまん+編集部

 吾峠呼世晴氏の漫画を原作とした大ヒット公開中のアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』。8月18日には、「この一突きに全てをのせてーー!!」というキャッチコピーとともに、鬼殺隊の蟲柱・胡蝶しのぶと上弦の弐の鬼・童磨が激突する姿を中心とした第4弾キービジュアルが公開された。

『第一章 猗窩座再来』では、この2人のバトルも示唆されている。しのぶはいつもの穏やかな表情とは違い、険しい顔で歯を食いしばって刀を握っている。一方の童磨はそんなしのぶを嘲笑うかのように軽やかに笑っており、2人が対照的に描かれるキービジュアルとなった。

 童磨は、ここまでのアニメでは『遊郭編』最終話の過去回想シーンに、妓夫太郎らを鬼に変えた張本人(当時は上弦の陸だった)として登場。その後『刀鍛冶の里編』1話で上弦の鬼が招集された際に再登場し、相性が悪い上弦の参・猗窩座に頭部を吹き飛ばされ、なおヘラヘラしていた不気味な存在感を見せたキャラだ。

 今回の『第一章 猗窩座再来』では、その童磨の戦闘シーンが初めてお披露目されたわけだが、改めて童磨という鬼について、その怖さ・不気味さに慄いたファンは多かったのではないか。
 

※本記事には作品の内容を一部含みます

■遊郭編キャストクレジットでファンを驚かせた「童磨=宮野真守」

 鬼舞辻無惨役に関俊彦さん、猗窩座役に石田彰さんとベテラン声優が名を連ねるアニメ『鬼滅の刃』。童磨は序盤からセリフがあるキャラではなく、声を誰が担当するかはいっさい明かされていなかったが、『遊郭編』最終話での登場とともに、宮野真守さんが童磨役であることが発表。

 童磨登場前からネットでは「童磨役には宮野真守がピッタリ」という声が多かったため、それに応えたかのような配役の発表は、Xでトレンド入りするほど大きな話題となった。

 宮野さんがこれまで演じてきたキャラは、『DEATH NOTE』の夜神月や『うたの☆プリンスさまっ♪ 』シリーズの一ノ瀬トキヤ、『機動戦士ガンダム00』の刹那・F・セイエイなど、主人公にふさわしい正統派イケメンから、2022年版の『うる星やつら』の面堂終太郎などのテンションが高いギャグキャラ、『東京喰種』の月山習などのクセが強いキャラなど、役の幅がかなり広い。

 また声優業だけでなく、NHKのバラエティ番組『おげんさんといっしょ』では雅マモルとして出演しお茶の間で話題になったり、2024年にはミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』のディオ・ブランドー役として出演しているなど、アニメに限らず多岐にわたるジャンルで活躍している。

 筆者がこれまで特に宮野さんの印象として残っているのが、前述した『東京喰種』の月山習だ。月山は主人公のカネキに強く執着する美食家のグール(人を喰らう怪人)で、彼の血を拭いたハンカチを入手して興奮し、その匂いをものすごい勢いで嗅いで雄叫びを上げるシーンは宮野さんの演技によってネットでかなり有名なシーンとなった。変態キャラをぶっ飛んだテンションでやりきる勢いに加え、狂気が見えるさまがキャラの魅力を何倍にも引き上げてきた。

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