土田晃之が振り返る「インパクトがありすぎた」昭和CMの世界 「今なら確実に放送NG」も多数…!?【土田晃之の昭和カルチャー回顧録】の画像
土田晃之(撮影/小島マサヒロ)

 1980年代といえば、テレビ、アニメ、ゲーム、おもちゃなど、数々のブームが巻き起こったアツい時代。そんな熱狂の真っ只中を生きたのが、昭和47年(1972年)生まれの芸人・土田晃之。“華の47年組”の一人として、著書『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』を上梓した彼が、子どもの頃に堪能した「昭和カルチャー」を独自の視点で語り尽くします!

■“男は黙ってサッポロビール”令和ではアウト…?

70年代のCMは、さすがにピンとこないですね。僕ら世代にはちょっと古すぎて。

 『ヒデキ、感激!』(バーモントカレー)

 有名なこのCMも、オンタイムで見て覚えてるわけじゃなくて、モノマネ芸人の人が西城秀樹さんのモノマネするときに『ヒデキ、感激!』って言ってたから知ってるんだと思います。

 それにしても当時のCMは、いまなら放送できないかもしれない際どいCMがけっこうありますよね。

 『男は黙ってサッポロビール』

 三船敏郎さんが黙ってビールを飲んでるCMのこのキャッチコピーも、いまだと“ビールが男の飲み物”みたいに表現されてることで引っかかるかもしれません。

 『私作る人、ボク食べる人』

 このセリフなんて完全にアウト。

 インスタントラーメンのCMで、女性(母親と娘)が自分を指さして「私作る人」、男性(息子)が「ボク食べる人」って言うCM。いまなら絶対に放送できないですね。

■インパクトの強いキャッチコピーが多かった昭和のCM

 CMで人気が出た動物もいます。

 「エリマキトカゲ」なんて生き物、知らなかったから。エリマキ立てて走る姿がインパクトあって一躍人気者になりました。

 「ウーパールーパー」もCMで初めて見た動物。

 みんな「かわいい」とか言って人気になったけど、当時から僕は「全然かわいくねーじゃん」と思ってました。

 キャッチコピーですごいと思うのはこのCM。

 『そうだ 京都、行こう』

 何がすごいって、「そうだ」っていうのがすごい。「京都、行こう」だったら、それこそ普通だけど、そこに「そうだ」を付けたことで印象がまったく違う。そこがこのフレーズのすごさ。名コピーですね。

 ♪カーカキンキンカーキンキン♪

 このフレーズもキャッチーで、ものすごく流行りました。

 河内家菊水丸さんが歌う『カーキン音頭』が流れる『フロム・エー』と『フロム・エーtoZ』のCM。発売日の火曜日と金曜日に合わせて、黄色いタコみたいな火星人と緑色のイカみたいな金星人が「カーカキンキンカーキンキン」の曲にのって動き回る姿がウケて、『カーキン音頭』とともに大ヒット。

 この頃といまで一番違うのは“キャッチーなフレーズ”なんじゃないですかね。当時はコピーライターみたいな人たちがブイブイ言わせてた時代だから“フレーズの強さ”がありますよね。流行りのフレーズはいまより昔のほうがありますから。

 だからCM自体も昔のCMのほうがインパクトがあって、いまだに覚えてるんだと思います。

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