■テレビがボードゲーム化する時代、『噂の刑事 トミーとマツ ゲーム』も!

 人生ゲーム以外にもいろんな種類のボードゲームがありました。人気のテレビドラマもボードゲームになって、「噂の刑事 トミーとマツ ゲーム」なんていうのまでありました。

 「君は、何人逮捕できるか。」っていうキャッチが付いていて、カード引いてマス目にしたがって動いていく双六ゲーム。要は人生ゲームと一緒です。『トミーとマツ』はドラマも好きで見てたからゲームも欲しかったけど、とうとう買ってもらえず。

 ほかにも、バンダイから「カードゲーム ジョイファミリー」シリーズ(のちに「パーティジョイ」シリーズとしても発売)っていう人気のボードゲームシリーズが発売されていて、いろんな種類のボードゲームが出てました。「忍者部隊ゲーム」とか「ドラキュラゲーム」とか「ゼルダの伝説ゲーム」とか。「ガンダムゲーム」なんていうのもありました。

 その中でも僕がよくやったのが「おばけ屋敷ゲーム」。お正月に家族でやったり、友達がうちに来た時にやったり。おばけ屋敷ゲームもカード引いてお化けが出てくる。「脱出できるのは誰だ?!!」っていうキャッチが付いてたように、おばけ屋敷から逃げ出せたら勝ちっていうゲームです。

 プレイヤーのコマのほかに「死神コマ」があったり。カードは「おばけカード」とか「魔除けカード」とか「大魔王カード」とかあって、おばけも「ドラキュラ」とか「狼男」とか西洋のおばけもいれば、「へび女」とか「ろくろ首」とか「ひとだま」とか日本のおばけもいたりして結構バラエティに富んだおばけが現れます。

 おばけ屋敷ゲームにしろ、忍者部隊ゲームにしろ、みんな同じで双六の内容が違うだけ。シチュエーションが人生なのか、おばけ屋敷なのか、忍者なのか、それだけの違いっていう。それでも結構面白くて当時の小学生はみんな遊んでました。おもちゃ屋さんに行くといろんな種類のボードゲームが置いてあったのを覚えてます。

 その後にゲームウォッチが出て、さらに小学校高学年になるとファミコンが出てきて。ファミコンが出てからはボードゲームは廃れる一方でブームも終わりました。でも実は面白いんですけどね、ボードゲームって。

 

【プロフィール】
土田晃之(つちだ てるゆき)
1972年9月1日生まれ、東京都練馬区出身・埼玉県育ちのお笑いタレント、司会者、コメンテーター。太田プロダクション所属。1991年にお笑いコンビ「U-turn」としてデビューし、解散後はピン芸人としてバラエティ番組や情報番組で幅広く活躍。ガンダムやサッカー、家電など多彩な知識を持ち、親しみやすいトークで人気を集めている。『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』が、2025年8月20日より双葉社から発売。

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