■不良ドラマに純烈リーダー、バナナマン日村が…!
初代はっちゃくを演じたのは吉田友紀さんっていう方で、細身のやんちゃな運動できる感じの子で、本当に当時のガキ大将っぽい雰囲気。2代目が太った感じのはっちゃくで、原作のイメージ通りの“ずんぐりむっくり”なはっちゃく。
初代と2代目は、やんちゃな感じでいかにも“あばれはっちゃく”っていうイメージだったけど、3代目は当時サッカーブームだったこともあって、サッカーやってるスポーツ少年風のしゅっとしたはっちゃく。
「あばれはっちゃくらしく、もうちょっと暴れろよ」
なんて思いながら観てました。結局、途中から観なくなりました。5代目のはっちゃく役をやってたのが、のちの“純烈”のリーダーの酒井一圭さん。あとから知ったんですけど、子役からずっと芸能界でやってたんですね。『横浜ばっくれ隊』っていう不良漫画の実写版にも純烈のリーダーはけっこうイキった不良役(寿七)で出てました。
『ビー・バップ・ハイスクール』が実写版でヒットして以降、不良漫画を実写化する流れがあって、そのひとつが『横浜ばっくれ隊』。
その『横浜ばっくれ隊』で、純烈のリーダーと同じクラスにいる“おかっぱ頭の不良仲間(寛一)”役をやってたのがバナナマンのヒムケン(日村勇紀)。ヒムケンの“おかっぱ頭”は、そのときの役のままなんですよね。
毎週土曜日は『カンフーチェン』観て、チャンネル切り替えて『あばれはっちゃく』観て、それが終わると『暴れん坊将軍』(テレビ朝日系)が始まる。
「ここから大人の時間なんだな」
子どもにもわかりやすいほどコロッと番組が切り替わる。それが僕らの子どもの頃の土曜日のテレビ事情でした。
【プロフィール】
土田晃之(つちだ てるゆき)
1972年9月1日生まれ、東京都練馬区出身・埼玉県育ちのお笑いタレント、司会者、コメンテーター。太田プロダクション所属。1991年にお笑いコンビ「U-turn」としてデビューし、解散後はピン芸人としてバラエティ番組や情報番組で幅広く活躍。ガンダムやサッカー、家電など多彩な知識を持ち、親しみやすいトークで人気を集めている。『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』が、2025年8月20日より双葉社から発売。


