マルコにカタクリ、バーソロミューくまも…「懸賞金安すぎ問題」 『ONE PIECE』世界政府から過小評価されてそうな圧倒的強者の画像
DVD「ONE PIECE Log Collection"JINBE"」(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 『ONE PIECE(ワンピース)』では、政府に敵対するさまざまな海賊や犯罪者たちに懸賞金がかけられ、その額の大きさが本人の強さや世界に対する危険度を示す指標となっている。

 たとえば海の皇帝のように君臨する「四皇」などは、何十億という莫大な額の懸賞金がかかっている。その反面、劇中でたしかな実力を示しながらも、なぜか懸賞金の額はそれほど高くない者も存在。まるで世界政府が実力を過小評価しているようにも感じる、強者たちを紹介していこう。

※本記事には作品の内容を含みます。 

■もっと評価されるべき白ひげ海賊団のナンバー2

 元四皇の白ひげこと「エドワード・ニューゲート」が率い、かつて世界最強の海賊団と呼ばれた「白ひげ海賊団」。従える傘下の数も随一で、隊長や部隊長らしき立場の人物が10名以上も所属している。

 一時は世界最強規模の海賊団で、その1番隊隊長を務めていたのが“不死鳥”の異名で呼ばれるマルコだ。「トリトリの実 幻獣種モデルフェニックス」の能力者で、いかなる傷を負っても青い炎とともに再生。まさに不死鳥と呼ぶにふさわしい圧巻の能力を持つ。

 そんな彼にかけられた懸賞金の額は13億7400万ベリー。50億ベリーを上回る白ひげの懸賞金と比べると、いかにも少なく感じてしまう。

 マルコの能力が作中で初披露された頂上戦争では、白ひげを狙った海軍大将・黄猿の攻撃をすべて受けとめて無傷。その後、青キジや赤犬とも渡り合ったことから、海軍大将が相手でもタメを張れる実力者だと判明した。

 その2年後にはカイドウを討とうとするルフィらに協力し、カイドウと同盟を組んだ四皇のビッグ・マムとタイマンを張る。ビッグ・マムが自身の能力で生み出したホーミーズ「プロメテウス」は、マルコの再生の炎と致命的に相性が悪く、結局マルコは四皇ビッグ・マムと相対しながら大した傷を負うこともなく撤退させている。

 その後も、四皇のカイドウが率いる百獣海賊団の大看板(最高幹部)であるキングとクイーンの両者を同時に相手取り、一時は抑え込むほどの健闘を見せた。ちなみにキングとクイーンは両者ともに懸賞金13億超えの化け物である。

 海軍大将や四皇を相手に立ち回った戦闘能力、13億超えの強者二人を同時に相手にしながら死ぬことがなかったタフさは衝撃的だ。

 それに加えて周囲の人間を癒やすことができる便利な「不死鳥」の能力もある点から、最低でも15億ベリー、あるいは20億ベリーほどの懸賞金がかけられてもおかしくはない実力者に思える。

■10億ベリーはさすがに安すぎ? シャーロット家の最高傑作

 四皇のビッグ・マムこと「シャーロット・リンリン」率いるビッグ・マム海賊団。その最高幹部「スイート3将星」の筆頭を務め、海賊団ではリンリンに次ぐナンバー2の呼び声高い実力者がシャーロット・カタクリだ。

 彼は、同じ3将星であるクラッカー(8億6000万ベリー)やスムージー(9億3200万ベリー)を上回る、10億5700万ベリー の懸賞金を誇る。

 後に四皇となるルフィと激闘を繰り広げたカタクリは、「モチモチの実」の能力で全身を餅に変化させ、弾力による手足の伸縮、体の一部を膨張させての武器化するなど、ルフィに似た戦闘スタイルを披露する。

 さらに、覇王色の覇気を含めた3種の覇気を高次元まで鍛え上げており、当時のルフィが「硬すぎる」と形容した武装色、ルフィとにらみ合うだけで鏡の世界の鏡を破壊した覇王色などで圧倒的な強さを見せた。そして彼の見聞色の覇気は何よりも厄介で、少し先の未来が見える域にまで達している。

 しかも彼の能力は覚醒の段階に至り、周囲の物体を餅に変換したり、変換した餅から新しい餅を作り出したりと、悪魔の実のポテンシャルを最大限発揮。ルフィとのタイマンでは能力面、覇気の面で上を行き、当時ルフィの奥の手だった「ギア4」すら変身を中断させるかたちで完封するなど、衝撃的な強さを誇った。

 結果的にしぶといルフィにわずか及ばなかったが、その後のルフィの活躍を考えるとほぼ互角の強さだったカタクリの潜在能力は決して侮れない。

 多くの敵を倒してきたルフィが、戦闘後に敬意を抱くほどの実力者だったカタクリ。そんな彼の懸賞金が10億というのは、今考えると安すぎる。カタクリの場合、海賊とはいえ家族を大切にする比較的真っ当な人物であり、それを踏まえて世界政府はあまり危険視しなかったのだろうか。

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