■超人気作品同士の豪華すぎるコラボ
『ドラゴンボール』と『ONE PIECE』はともに『週刊少年ジャンプ』の看板漫画であり、作者同士の関係性も深い。『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎さんは、『ドラゴンボール』の大ファンを公言していて、鳥山明さんからの影響も大きいとインタビューなどで語っているからだ。
そんな2作のコラボ作品が、『週刊少年ジャンプ』2007年4・5合併号に掲載されたことがあるのをご存知だろうか。タイトルは『CROSS EPOCH(クロス エポック)』。まさに「時代(EPOCH)を作った漫画」同士の豪華コラボにふさわしい言葉だ。内容はストーリー的なコラボではなく、番外編的にキャラクター同士が交流する形がとられている。
序盤からチョッパーとクリリンが一緒に働いており、サンジと亀仙人、ウソップ、ロビン、ベジータ、トランクス……と、おなじみの顔ぶれが入り乱れる展開に。どのキャラも登場シーンやセリフは短いが、ちょっとした発言に各々の個性があらわれているのは、さすが人気漫画の人気キャラである。
その後は、お待ちかねの主人公2人・悟空とルフィが全力でどこかへと向かう姿が描かれる。「おっすルフィ」「悟空~!!」というやりとりだけでもワクワクしてしまうが、道中では「かめはめ波」と「ゴムゴムのバズーカ」を組み合わせたコラボ技まで披露してくれる。
ほかにもルフィが筋斗雲にのったり、バギーとピラフが悪役として共闘していたりと、挙げればキリがないほど胸躍るシーンが息つく暇もなく描かれていた。
最終的に登場人物たちがたどり着いた先は、神龍が待つ宴会場。山がケーキ、川が紅茶、雲がわた菓子……といった夢のような場所でティーパーティーをするという、食べるのが大好きな主人公2人の共通点を生かした結末が待っていた。
それにしても、『ドラゴンボール』と『ONE PIECE』のキャラたちが一堂に会するラストのコマは、何度見てもぐっときてしまう。
単体でも十分に魅力的な作品同士が組み合わさることで、新たな魅力が生み出される──コラボ作品はそんな可能性にあふれている。今後もさまざまなジャンルで「夢の共演」が実現するのが楽しみだ。