■設定大幅改変!? 令和版にアップデートされた『地獄先生ぬ~べ~』

 最後に紹介するのは、前述したように29年ぶりにリメイクアニメが放送されている『地獄先生ぬ~べ~』。原作は『週刊少年ジャンプ』にて連載された真倉翔氏、岡野剛氏による大ヒット漫画だ。

 2024年に公式Xから再アニメ化が発表されると、該当ポストは1000万インプレッションを突破。さらに主人公・鵺野鳴介(以下、ぬ~べ~)役の声優が初代と同様に置鮎龍太郎さんであることが発表されると、当時を懐かしむファンからは「うれしい!来年の生きがい!!」などの声が上がり、放送前から注目を集めた作品だ。

 7月2日にスタートしたアニメは2話連続の1時間スペシャルとして放送。怪奇現象が多発している童守町の子どもたちを守るため、童守小学校の5年3組に赴任したぬ~べ~。1~2話では、怒りを抑えられなくなってしまった生徒・立野広の異変を察知したぬ~べ~が、彼に潜む妖怪を退治することに。しかし、突如として現れた謎の男・玉藻に広が連れ去られてしまい、玉藻の正体が強力な力を持った妖狐であることが判明する。広を取り返すために玉藻と対峙したぬ~べ~だったが、「俺の生徒に手を出すな!!」という原作ではおなじみのセリフが登場するなか、辛くも勝利……という初回放送となった。

「30年経ってるのに置鮎さん当時と声変わんないのすげぇ」と、久々のぬ~べ~に感動を覚える声も多かったが、最初に視聴者の興味を惹いたのは、ぬ~べ~のスマホから流れた楽曲『バリバリ最強No.1』だ。

 この曲は旧アニメ版のOP主題歌として使用されていたファンにはおなじみの楽曲。トレンドにも「最強No.1」がランクインし、「令和ぬ~べ~の着メロがバリバリ最強No. 1だ!」「ぬ~べ~のスマホからバリバリ最強No.1流れてたのまじでアツい」とファンも歓喜した。

 また、初回で登場した玉藻だが、実は初代アニメでは第6話から登場しており、作中でもぬ~べ~の象徴的なライバルとして描かれた存在。また、原作で玉藻は童守小学校の教育実習生を経て医師になっているが、令和版では初めから病院の医師として登場している。いきなりの登場と、原作からの変更に「玉藻先生ってもう出てくるのか!」「玉藻先生の出番が早いな」「最初から医者だとこの後どうするの……?」「実習生時代気に入ってたのに」と、驚きの声と複雑な意見がSNSでも飛び交った。

 筆記用具はタブレットに変わり、ガラケーはスマホに変更するなど、令和版としてアップデートされた箇所も目立った新『ぬ~べ~』。ストーリーや構成、演出など、90年代には見られなかった表現に今後も期待したい。

 1話からさまざまな方面で話題の絶えない夏アニメ。いずれのアニメも物語は始まったばかりで、今後さらなる展開が待ち受けているはずだ。今期、最も注目される作品は果たしてどのタイトルになるのか。紹介した3作以外にも注目していきたい。

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