「歌うますぎ…」声だけでもカッコいい!ディズニー作品を彩ったイケメン俳優「魅惑のボイス」の画像
中村倫也 (写真/ふたまん+)

 通常、アニメや映画の日本語版の吹き替えはプロの声優が演じることが多いが、近年のディズニー・ピクサー作品では声優に芸能人を起用するケースも増えている。声優とはひと味違う雰囲気でキャラクターを表現することは作品の魅力となるし、旬の人物が出演することで話題性も高まるだろう。

 今回は、ディズニー作品の日本語版で声優に挑戦した芸能人から、高い演技力や歌唱力で視聴者を沸かせた人気イケメン俳優を振り返ってみよう。

■話題性抜群!新時代のアラジンを印象付けた中村倫也さん

 日本では1993年に初公開されて以来、今でも老若男女問わず多くの人々に愛され続けているディズニー長編アニメーション屈指の名作『アラジン』。

 初代作でアラジンの声優を務めたのは羽賀研二さんである。声優経験は少なかったものの、イケボでセクシーな羽賀さんのアラジンはハマり役との声があがっていた。2008年以降は、プロ声優の三木眞一郎さんと交代。三木さんは爽やかで耳馴染みがよく、新たなアラジンをイメージ付けている。

 そんな『アラジン』が、2019年に実写映画化されたことは記憶に新しい。主演はエジプトにルーツを持つカナダの俳優メナ・マスードさんで、ジーニー役はウィル・スミスさんが務めた。

 この実写版『アラジン』の日本語吹き替え版でアラジンの声を担当したのが、実力派揃いのオーディションを勝ちぬいた中村倫也さんである。起用の決め手となったのは、『A WholeNew World』の歌声なのだとか。

 確かに、中村さんの色気のある声はアラジンのイメージともマッチしている。そして、メナさん以上に甘く色気のある歌声は、作中随一のロマンチックなシーンにもぴったりだった。中村さんの高い歌唱力は2012年に出演した舞台『RENT』などで披露されていたが、同作で一気に歌のうまい俳優というイメージが広がったと言えよう。

■声優初挑戦の賀来賢人さんがシンバになって名曲を熱唱

 続いては、『ライオン・キング』を見ていこう。1994年公開のアニメ版で青年期の吹き替えを担当したのは、アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の中川圭一役などを演じた宮本充さんだ。過去に縛られながら成長していく青年期の心情を繊細に演じた宮本さんは、さすがの安定感だった。

 2019年には、フルCGによる超実写リメイク映画が公開された。オリジナル版は、シンバ役がチャイルディッシュ・ガンビーノとして音楽家としての顔も持つ俳優のドナルド・グローヴァーさんで、ナラ役が歌姫・ビヨンセさん。グラミー賞受賞者たちによるあまりにも豪華な作品になっている。

 日本では、青年期のシンバの吹き替えに賀来賢人さんが抜擢された。賀来さんもオーディションで主人公の座を射止めているのだが、実は吹き替えは未経験。にも関わらず起用されたのは、高い演技力と歌唱力が評価されたことを裏付けている。

 それもそのはずで、賀来さんは先ほどの中村さんと同じ2012年の舞台『RENT』で主役を演じており、もとより歌唱力はお墨付き。賀来さんのシンバは、オリジナル版とアニメ版に比べると爽やかな印象だ。フレッシュさという点では、一番ではないだろうか。コミカルからシリアスになっていく切り替えもうまく、視聴者からは絶賛の声が上がっていた。

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