■革命軍のメンバーも仲良し!サボ&コアラ

 海賊、海軍のペアと来てもう一組、革命軍からもペアを紹介したい。参謀総長にしてルフィの義兄でもあるサボと、幹部であり魚人空手師範代のコアラである。

 組織的に言えば、サボは一応コアラの上司と言える立場なのだが、基本的にサボは「コアラ」、コアラは「サボ君」と親しい雰囲気で呼び合っており、実際にとても仲が良い。

 そんな2人が本格的に活躍し始めたのはドレスローザ編。島から流れる武器の流通を調査するため、ハックらとともに潜入している。

 任務をこなす中でも、2人の仲の良さが分かるシーンはある。サボが少しかがんだだけで、コアラが預かっていた彼の帽子をかぶせてあげるなど、お互いをよく分かっていることがうかがえる。

 衣装にも共通する点がいくつかあり、両者のトレードマークと言える帽子、ゴーグルの他、フリルや手袋、ブーツといったように細かな点までも揃っている。意図的に合わせているのかは不明だが、少なくとも趣味は合うようだ。

 それ以外に、境遇が似通っているのも印象的である。サボは天竜人に船を沈められ、コアラに至っては天竜人の奴隷として理不尽に虐げられた過去の持ち主だ。

 また、そこから救い出してくれたのが世間的には大罪人である点も共通している。サボを救ったのは革命軍総司令官のモンキー・D・ドラゴン、コアラはタイヨウの海賊団船長であったフィッシャー・タイガーに解放されている。

 単に能力的な相性が良かっただけでなく、辛い過去を背負うなど内面的な共通点もあるからこそ、息ぴったりの親密な関係を築けているのかもしれない。

 

 原作者の尾田氏は過去に「少年マンガなので、恋愛は描きません」と明言している。実際、作中でキャラが誰かに惚れることはあっても、明確にそれを深堀りすることはほとんどない。

 しかし、多数のキャラが登場する『ONE PIECE』では、時に際立った仲の良さを感じさせるペアも登場する。もちろん戦闘シーンが多い分、頼れる相棒といった立ち位置が多い印象だ。

 露骨な恋愛表現こそないだろうが、今後の進展には大いに期待したいところだ。

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