『ドラゴンボール』ヤジロベーや『鬼滅の刃』我妻善逸も…ジャンプ漫画に登場する「弱そうに見えて実は激強だったキャラ」の画像
[DVD]『鬼滅の刃』第5巻(アニプレックス)©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 漫画やアニメの世界には、一見すると「戦力外」だったのに、いざ戦いの場に出ると驚異的な実力を発揮するキャラクターが登場する。見た目も頼りなく言動もどこかヘタレ……そんなキャラたちが一変、圧巻の活躍を見せると、その驚きのギャップに読者は引きつけられてしまうのだ。

 今回は、登場当初は弱そうに見えたのに「これ、主人公より強くない!?」と思えるほど激強だったキャラたちを紹介する。衝撃の戦闘シーンとともに、彼らの強さをあらためて振り返ってみよう。

 

※本記事には作品の内容を含みます

 

■ポテンシャルは地球人最強クラス!?『ドラゴンボール』ヤジロベー

 まず紹介するのは、鳥山明さんの『ドラゴンボール』に登場した異色の剣士・ヤジロベーだ。

 ヤジロべーの初登場は「ピッコロ大魔王編」。クリリンがピッコロ大魔王の手下・タンバリンに命を奪われ、悟空が敵討ちに向かうも返り討ちにあってしまった直後という、物語でも屈指の緊迫したタイミングだ。

 しかし現れたヤジロベーは、丸顔にボサボサ頭、ぽってりとした体格に縦縞の着物という独特すぎる風貌。どう見ても強キャラには見えない。ちなみにアニメ版では演じる田中真弓さんの名古屋弁風のセリフ回しもあいまって、完全にコメディリリーフと思われた。

 だが予想に反して、ヤジロベーは驚きの強さを見せる。彼が焼いていた魚を孫悟空が勝手に食べたことをきっかけに、両者は激突。激しい殴り合いを見せたかと思えば、顔面に頭突きを食らわし合うなど、互角の攻防を見せるのだった。

 当時の悟空といえば、直前の天下一武道会で天津飯には敗れたものの準優勝を果たし、世界でも屈指の実力者である。並の人間など互角に渡り合えるはずもない。

 しかしヤジロベーは悟空が本気で蹴り飛ばしても、涼しい顔をして立ち上がる。その異常なまでのタフネスさに、さすがの悟空も「こんなこたえねえやつはじめてだ…」と、戸惑ってしまうほど。

 さらに驚きは続く。その場にやってきたピッコロ大魔王の配下・シンバルを、ヤジロベーはなんと一刀両断。タンバリンと並ぶ力を持つであろう強敵を、まるで雑魚を斬るかのごとく瞬殺してしまったのだ。この衝撃展開は読者にとっても、ピッコロ大魔王にとっても、まさに予想外で、ヤジロベーのイレギュラーな強さを印象づけた名シーンとなった。

 その後、ヤジロベーはここまでのポテンシャルを持ちながら、ものぐさな性格により非戦闘員になっていく。だが、それもまた彼の魅力だと言えるだろう。

■体術一筋の熱血忍者『NARUTO-ナルトー』ロック・リー

 続いては、岸本斉史さんの『NARUTO-ナルト-』から、熱血体術使いのロック・リーを紹介したい。

 初登場は「中忍試験編」。マイト・ガイ班の一員として登場したリーは、太く濃い眉毛におかっぱ頭、全身タイツというインパクト抜群の見た目。登場からただ者じゃない感を出していた日向ネジと比べ、完全に“ネタ枠”に見えたのは否めない。

 次に登場する試験会場での騒動でも、ほかの受験生(試験官・神月イズモとはがねコテツが変身した姿)に殴り飛ばされたりと、ますます頼りなさを感じさせたが、その印象はすぐに覆る。

 そのコテツが化ける受験生とうちはサスケが言い争いになり一触即発となった瞬間、リーは誰よりも素早く割って入り、両者の攻撃を同時に受け止めるという離れ業をやってのけるのだ。この時点で「こいつ、ただのネタキャラじゃないぞ」と思った読者も多かったはずだ。

 極めつけは、その直後の非公式バトル。リーはまず、うずまきナルトを軽くいなすと、続いてサスケを華麗に蹴り飛ばす。サスケは「ガードをすり抜けやがった…!? 何だ…忍術か… それとも 幻術…!?」と困惑するが、もちろんリーの使うのは純粋な体術だけ。

 たまらず写輪眼を発動させたサスケに対しても、リーは体術のみで圧倒。鍛錬の末にたどり着いた技とスピードで、天才をも上回る実力を見せつける。

 忍術の才能に恵まれなかったからこそ、血の滲む努力で手にした強さ。リーの戦いぶりは、その後も見る者の胸を熱くさせ続けるのだった。

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