
人気ファンタジー漫画『葬送のフリーレン』(原作:山田鐘人氏、作画:アベツカサ氏)には、便利なようなくだらないような、なんとも言えない効果を持つ魔法がよく登場する。
魔法を収集する趣味を持つ主人公・フリーレンは、人助けをする対価として多彩でくだらない魔法が書かれた魔導書を要求することが多く、お供のフェルンやシュタルクが「何に使うの?」と首をひねることも珍しくない。
今回は『葬送のフリーレン』で登場した魔法をいくつか取り上げ、もし現実にあったら使いたいか、それともやっぱりくだらないのかを4段階に分けて考えてみた。
※本記事には作品の内容を含みます
■伝説級も納得の超チート! 絶対に欲しい「日常生活を助ける」魔法
まずは、現実にあれば大人気間違いなしの有用すぎる魔法を見てみよう。本作の魔法のなかには「民間魔法」と呼ばれるものがあるように、民間人の生活を助けてくれる魔法が結構あるのだ。
個人的に絶対欲しいのが、第35話で語られた「カビを消滅させる魔法」と「しつこい油汚れを取る魔法」だ。フリーレンがかつて手に入れた伝説級の魔法で、フェルンいわく「世界が一変するほど便利」とのこと。この2つがあれば、お風呂や台所の掃除がものすごく楽になり、間違いなく世界が一変する。
僧侶のザインは「お婆ちゃんの知恵袋かな?」とツッコんでいたが、そんな知恵を持つお婆ちゃんがいたらぜひ会ってみたい。
同じ伝説級の魔法なら、フェルンが一級魔法使い試験に合格して勝ち取った「服の汚れをきれいさっぱり落とす魔法」も捨てがたい。これがあれば洗濯機も洗剤も不要だ。しかもフローラルな香りもつけてくれるらしく、柔軟剤もいらないようだ。
それにしても、フリーレンの世界では家事を劇的に楽にする魔法が“伝説級”と呼ばれているのが面白い。
■あれば使う? 使い道は少なくても有用な(気がする)魔法
次は、便利なのは間違いないが、使う場面が限られていそうな魔法だ。本作には、いったい誰がなんで考案したのか気になるくらいピンポイントな効果の魔法がたくさんある。
たとえば、第63話でフリーレンたちが南の勇者の像を磨く報酬として手に入れた「背中の痒い部分を掻く魔法」。あれば便利だが、背中しかかけないのが惜しい。目に見えない背中に魔法を使いすぎて、掻いた部分が真っ赤になるのも怖い気がする。
また、第3話に出た「銅像の錆を綺麗に取る魔法」や、第11話でフリーレンが自慢気に披露した「かき氷を出す魔法」も、使い道がとても狭い。
後者の「かき氷を出す魔法」は夏に良さそうかと思いきや、シロップを出すことはできないとのこと。要は“氷を細かく砕く魔法”ということか……。もしかしたら今後「シロップを出す魔法」が登場したりするかもしれない?