■ユーザーが自由に組み合わせて遊んでいる様子に感動
――昨今は、ファンの人がどんな風に楽しんでいるのかSNSを通じてわかるようになったと思いますが、いかがですか?
岡本:インスタグラムでタグ付けして上げてくださっているのを見ると、「おお、なるほど!」と思います。
長尾:“タグ付け”は、それまで見える機会がなかったお客さまの反応を見ることができるので、大事なツールですね。「猫田さんの日常」(2024年5月発売)をお客様ご自身が持っているフィギュアと組み合わせて撮影している方もいて、私たちはできないようなことをお客さまならではの自由な発想で楽しまれていて、いいなあと思います。

――「現実を生きるリカちゃん」というリカちゃん人形を使ったアカウントがありますが、インタビューで「小物はぷちサンプルシリーズを使用している」と答えています。長尾さんの企画商品も多く使われていそうですね。
長尾:「現実~」のことは同僚が教えてくれて、見てみたらまさに私がやりたかったことでした。私たちの商品には人間のフィギュアがないので想像で楽しむしかないんですが、それをまさに、リカちゃんを使って世界を完成させてくださったなと。作り方がもう素晴らしすぎて!
――そういったお客さんの楽しみ方のなかで、はっとしたことはありますか?
岡本:イベント時に立ってお客さまから直接ヒアリングする機会もあり、そのときに「家にこれだけあります」と写真を見せてくださった方がいましたが、もう積み上がっている状態なんですよ。そしてなにより、弊社の商品に愛があり、詳しいんです。そういった情熱に触れると、「すごい……!」と圧倒されます。そのときは、海外のお客さまもいらして。
――海外ファンもたくさんいると思っていました。
岡本:そうなんです!
――どこの国が多いんでしょう。
岡本:シェアは中国が一番多くて、アジアのほかにも欧米の方もいらっしゃいますね。将来的にはもっと広げていきたいなと思います。
――この細かさとニッチを突き詰める感じは日本独特の文化だと思うので、ぜひもっと広まってほしいです。
岡本:実はもうすぐ25周年なんです。広報としては、これまでのファンの方にもより楽しんでいただきたいし、国内外問わず新規の方にも知ってもらう機会をつくりたいと思っています。各地でイベントを行い、実際に触れてもらう機会を大切にして、今後もみなさんに愛されるような企画をお届けしていきたいと思っています。
長尾:開発としては、いかにニッチなものを作っていけるか、他社さんから出ていないような「日常のここを切り取るの!?」という一コマを再現できたらなと思っています。自分の経験は出し尽くしてしまったので、新しいものを吸収していかなきゃ、と。現段階で企画中の商品もあるので「これは長尾の企画かな?」など楽しんでいただければと思います。
■インタビューに応じた株式会社リーメントの開発本部・長尾百恵さん(左)と営業本部の岡本真侑さん。『ぷちサンプルシリーズ』への愛にあふれていました!
