■システムキッチンを作っていたのにいつの間にかレトロ回帰
――リバイバル商品はどんな変化がありますか?
岡本:たとえば今は「昭和レトロキッチン」(2023年9月発売)を販売中ですが、「ぷち台所 クックさん」という名前で2005年と2006年に発売しています。さらに2016年にも「わが家のお台所」として発売していますね。2005,6年と2016年の大きな違いは、カウンターを付け加え対面式キッチンになるようなギミックが追加されたところです。
長尾:今の「昭和レトロ~」についてですが、私は後付のガスコンロがほしかったんですよね。それでガラッと変えました。一度システムキッチンに行ったはずなのに、昭和に戻ってきました(笑)。


岡本:「今日はたのしいひなまつり」(2023年12月発売/販売終了)は、2010年1月に「ひなまつり」という商品を出しているんですが、お客さまから「また出してほしい」というご要望をいただいたことを受けてのリバイバル商品でした。

――ぷちサンプルシリーズは、1ピース税込み1000円以内ですね。この作り込みようですから、妥当なお値段に感じます。制作予算も限りがあると思います。
長尾:そうですね。再現したいシーンを考え出すとどんどん入れたいものが思いつくんですが、なるべく価格が上がらないようになんとか調整しています。
――それぞれの予算感も同じでしょうけれど、サイズ感はいかがでしょう。全商品統一されていますか?
岡本:当初は、「再現度が高い状態で販売しよう」というのが大きな指針だったようで、今よりもサイズが大きかったようですね。徐々に実際に遊んでいるお客さまが多いことを知ったりお客さまからの要望を聞き、サイズ感を変えていったようです。基本的には、食玩の棚に並ぶ箱に入るサイズ感を意識していると思います。
長尾:昔は本物のドールと一緒に撮影してパッケージに使用していたので、ドールと一緒に撮影して違和感のないサイズ感にはしていたと思います。特に決まったスケールはないと思います。
岡本:今も特に決まっていないです。開発者の好みだったりします。
長尾:たとえば、商品の中にテーブルなどの大きいものが入る商品は、それに合わせて比率を計算して小物を作るタイプの人もいれば、私は自分で遊びたいタイプなのでギリギリ持って遊べるくらいのサイズ感にしています。だから比較的大きめかもしれませんね。