■似てる? 似てない? 新ガンダムの特徴的デザイン

 『ジークアクス』第8話の後半には、ニャアンがジークアクス2号機「GFreD(ジフレド)」のパイロット候補に任命される場面が描かれた。

 ジフレドを見たニャアンは「キシリア様に似ているんだ……」と表現したが、多くの視聴者から「むしろエヴァ初号機に似ている」との声があがった。

 たしかに紫を基調としたジフレドのカラーリングは「エヴァンゲリオン初号機」の雰囲気に近い。

 またニャアンが初めてジフレドと対面したときの格納庫での描写も、『新世紀エヴァンゲリオン』で主人公の碇シンジがエヴァ初号機を初めて見たときの構図を彷彿させた。

 そして両機とも、無人の状態でパイロットとなる人物を危険から守った点でも共通している。ちなみに、こちらのシーンについても庵野秀明氏は「『エヴァンゲリオン』みたいなカットがいくつかありますが、僕はほぼお手伝いしていません。自分の仕業というのは誤解です」と語っている。

 なおエヴァ初号機は、劇中での起動確率が「0.000000001%」であることから「オーナインシステム」などと呼ばれたが、ジフレドも作中で「不動の新型モビルスーツ」と呼ばれていた。

 同じような特徴を持つ2機をあえて似たカットで描いたのは、ファンに向けたサービスだったのかもしれない。


 毎話放送されるたびに話題を集める『ジークアクス』には、さまざまな作品のオマージュらしき描写が含まれていて、気づくたびにニヤリとさせられる。今後、物語は佳境に入っていきそうだが、さり気なくぶち込まれるオマージュシーンを見逃さないよう、注意深く見守っていきたい。

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