
待ちに待った『イナズマイレブン』シリーズの最新作『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』が、いよいよ今年8月22日に発売される。なんといっても、現実離れしたド派手な必殺技が本シリーズの大きな魅力だが、中には「それもうサッカーじゃないだろ!」と、思わずツッコミたくなるような技も多い。
今回は、数ある必殺技の中でも、真似しようにも絶対に不可能な異次元すぎる名(迷)技たちをピックアップしてみた。新作発売を前に、あらためて『イナイレ』ワールドのぶっ飛びぶりを堪能してほしい。
※本記事には作品の内容を含みます
■ハンドでは!? 両手で放つ「ガニメデプロトン」
最初に紹介するのは、「それをサッカーでやっていいの!?」と誰もが思う必殺技、「ガニメデプロトン」だ。両手にエネルギーを溜め、まるでバトル漫画のようにぶっ放すこの技は、サッカーの「手を使ってはいけない」というルールをを正面から破るシュート技だ。
アニメでは、第36話「かくされた力!」、エイリア学園イプシロンに所属するFW・ゼルが披露。守護神・円堂守の「爆裂パンチ」ごと吹き飛ばしてゴールを奪い、イプシロンの圧倒的な力、恐ろしさを印象づけた。
ボールは磁力のような力で宙に浮いているため、直接手に触れていないという理屈らしいが、見た目は完全に「ハンド」である。製作サイドもツッコミを恐れたのか、ゲーム版では「これはハンドではない。シュートだ!」との説明文が添えられていたが、それで納得できるかは別の話だろう。
ちなみに「ガニメデ」は木星の衛星、「プロトン」は陽子を意味する。ガニメデは強い磁場を持つ太陽系最大の衛星であり、この「ガニメデプロトン」は、そんなはるか遠くの惑星をイメージしているのかもしれない。あえて「◯◯波」としないところも『イナイレ』らしい独特のセンスを感じる。
■ゴールごと動かす! 衝撃のキーパー技「ゴールずらし」
「そこにゴールポストがなければ、ゴールは生まれない」——そんな逆転の発想から生まれたキーパー技、それが「ゴールずらし」だ。なんと体当たりでゴールポストごと押しずらすという荒業で、そもそもゴールポストがないのだから得点にはならない、ある意味“最強”とも言えるトンデモ技である。
アニメでこの技を披露したのは、第9話「目金、立つ!」に登場した秋葉名戸中のGK・相戸留捜。この「ゴールずらし」で、染岡竜吾の必殺シュート「ドラゴンクラッシュ」も見事に防いでいる。
しかもこの試合、秋葉名戸中はディフェンス技「五里霧中」で砂ぼこりを巻き起こし、視界を奪うトリックも併用。雷門中の選手たちはなぜシュートが外れたのか理解できず、ただ困惑するばかりだった。
“ゴールポストの横で倒れている相戸留”というヒントはあるが、もちろんそんなものに気づけるはずもなく、その後も雷門中のシュートは、この「ゴールずらし」によってことごとく阻まれていくこととなった。
最終的に雷門のメガネキャラ・目金欠流がそのカラクリを見破るが、そもそもサッカーにおいてゴールポストそのものをずらすのは絶対的タブー。「ゴールずらし」は、シリーズ屈指の問題技であることは間違いないだろう。