■可変機体が目白押しで「あの男」の存在が気になる!?

 同じく、今回登場したハンブラビは、『ジークアクス』の公式サイトによると、「オーガスタ研究所」で開発された機体で「時間はかかるものの変形可能」と説明されている。わざわざこういう記述を入れたということは、『機動戦士Zガンダム』に登場した可変MS「ハンブラビ」との違いを示しているように思える。

 実際『Zガンダム』のハンブラビは、ムーバブルフレームとマグネットコーティングの技術を利用することで、わずか0.5秒~1秒程度の短時間で変形できた。そのハンブラビの開発には「パプテマス・シロッコ」が関与したことも知られている。

 そこで気になるのは『ジークアクス』におけるシロッコの存在である。『Zガンダム』でシロッコが木星から地球圏に帰還したのが宇宙世紀0087年。『ジークアクス』の舞台が0085年なので、歴史が変わったことを考慮しないならシロッコは木星にいることになる。

 また、劇場版パンフレットにあった制作者インタビューには「シロッコが帰ってくると、いろいろとバランスが壊れる」といった趣旨の発言もあった。だからこそ『ジークアクス』でのハンブラビを開発したのはオーガスタ研になっているのかもしれない。

 しかし、ここにきて『Zガンダム』でシロッコが開発・設計に関与したハンブラビが登場し、元祖「木星帰りの男」シャリア・ブルの機体にまで可変機構が追加されていた。これは単なる偶然だとは思うが、『Zガンダム』好きとしてはどうしてもシロッコの影がチラついてしまう……。

 シャリアとシロッコの両名はどちらも木星船団を率いた人物であり、陣営は違っても同じような境遇だったふたりだ。『ジークアクス』では両者ともに生存しているはずで、どこかで顔を合わせていたとしてもおかしくはない……!?

■ついに判明? シャリア・ブルの本当の狙い!?

 『ジークアスク』開始以降、シャリアは「赤いガンダム」の捜索を目的に行動していたが、赤いガンダムの発見後も即座に確保しないなど、何か別の狙いもあるように見えた。

 そして第7話にて、ついに彼の口から語られたのは「キシリアとギレンを同時に排除する」という目的である。

 その理由は「今の平和を維持するため」とのことだが、ザビ家の抹殺は初代『ガンダム』におけるシャア・アズナブルの目的でもあった。『ジークアクス』でのシャリアとシャアの関係性を考えると、現時点で口にした言葉以外にもさまざまな思惑が絡んでいることが考えられる。

 マチュとニャアン、そしてシュウジの動向も気になるが、やはりシャリア・ブルは物語のキーパーソンになりそうだ。さらに加速していくであろう今後の展開から、引き続き目が離せない。

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