
『ドラクエ』シリーズの原点となるファミコン版『ドラゴンクエスト』(エニックス)が発売された1986年5月27日にちなんで、毎年5月27日は「ドラゴンクエストの日」と認定されている。
2025年の「ドラクエの日」も目前に迫っているが、気になる新作タイトルのひとつは、やはりHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』(スクウェア・エニックス)ではないだろうか。
『ドラクエ1』から『ドラクエ3』までの三部作は、「ロトシリーズ」として勇者ロトにまつわる物語を描いたシリーズだったが、2017年に発売された『ドラクエ11』もロトシリーズとのつながりを匂わせる意味深なシーンが含まれていた。
そこで今回は、過去作や最新PVなどに見られた『ドラクエ1&2』と関連がありそうな伏線らしき場面をおさらいしていきたい。
※本記事には、各作品の核心部分の内容も含みます。
■『ドラクエ11』の神が闇落ち!? 『ドラクエ1』とのつながりは…
本来「ロトシリーズ」と呼ばれている、初代『ドラクエ』から『ドラクエ3』までの三部作は、すべてファミコンソフトで、しっかりとストーリーが完結していた。
しかし、現時点での最新作になる『ドラクエ11』には、『ドラクエ3』とのつながりを示唆するような意味深な描写があった。それに加えて、ロトシリーズにまつわる伏線になりそうな要素も『11』には存在する。
その最たる例が「聖竜」の存在だ。
聖竜とは『ドラクエ11』の最重要キャラクターで、同作の舞台となる「ロトゼタシア」の創造主でもある。いわば神のような存在が真のエンディングで初めて明確に姿を現し、会話を行うこととなる。
そのときのセリフが、いかにもロトシリーズの伏線になっていそうな意味深なものだった。
聖竜は、世界がまた悪の手に落ちる可能性を示しつつ「もしかしたら私自身が闇に染まることもあるかもしれません。(中略)もし私が闇に堕ちてしまったら、その時はどうか、この剣を手に……」と語る。
そして、このセリフの直後に『ドラクエ1』の勇者がロトの剣を手にするシーンのムービーが流れるのだ。いかにも聖竜が『ドラクエ1』のラスボスである「りゅうおう」と関係がありそうにも見える演出である。
そこで気になるのが、聖竜が「私自身が」「もし私が」といっていた部分。これを素直に受けとると、まるで聖竜自身が「りゅうおう」になる可能性を示唆しているようにも聞こえる。
しかし、ロト三部作のなかでは、もっとも古い時系列にあたるとされる『ドラクエ3』の世界には、りゅうおうの先祖と思われる「竜の女王」がいた。そのことを踏まえたら、聖竜の子孫が「りゅうおう」になったと考えたほうが、やはり自然なのかもしれない。