■「レッド」を演じるという“覚悟”

井内悠陽(左)と酒井大成  撮影/イシワタフミアキ

長丁場にわたる撮影期間で成長や変化が描かれる一方、役柄としてブレてはいけない部分もある。二人は求められるものにどう応えていったのだろうか。そして「レッド」を演じる上での心構えはどのようなものだったのだろう。

酒井:ギラに関しては最初からどんどん成長していく感じだったので、そこは物語の展開の中で自然にやらせてもらったかなと思います。基本の部分はブレないようにと思いつつも、変に意識しすぎず、という感じでした。

井内:意識しないうちに、自然に変わっていくみたいなところもありますよね。

酒井:そこはもちろんあったと思う。現場で「酒井大成」として成長していった部分がそのままギラとしての変化として反映されていたかな、と思いますね。

井内:僕が難しいなと思ったのは、どうやってキャラクターを出していくかという点です。「レッド」って、1話でフォーカスを当てていただくんですけど、そこからしばらくはずっと何も大きな変化がない感じが続くんです。それはプロデューサーさんからも「それがレッドの宿命だよ」と聞いていました。でも、正直「レッド」だからとか、そういう存在感はしばらくないなと自分でも感じてましたし、言われてるのも知っていたので、その期間は大変でしたね。その期間にさらに追加戦士も入ってきたりもするので、どうしようという思いはありました。

酒井:周りはどんどん色付けされていくけど、自分は……っていう。

井内:そうなんです。大也は後半まで深掘りされなかったキャラクターなので、その期間までは特に大変でした。でもそこを超えたことで、より大也を深くとらえることができるようになったのかな、とは思います。

 

現在は、それぞれが「レッド」の経験を活かしてさらに次のフィールドでも輝きを見せている二人。井内さんは『ブンブンジャー』の後の作品、『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』の1話、2話に堤なつめ/クワガタオージャーとして出演し、話題を呼んだ。また、酒井さんは、3月まで放送されたフジテレビの“月9”『119エマージェンシーコール』に出演し、注目を集めた。これからも二人から目を離せない。

 

【プロフィール】
井内悠陽(いうち・はるひ)
2004年7月12日生まれ、京都府出身。2024年、『爆上戦隊ブンブンジャー』、ブンレッド/範道大也役でドラマデビューにして初主演。若手俳優ユニット『WAVE』に所属し、WAVE主演ドラマ『犬系男子』には柴悠陽役として出演した。

酒井大成(さかい・たいせい)
1998年4月1日生まれ、福岡県出身。2023年、『王様戦隊キングオージャー』ギラ・ハスティー/クワガタオージャー役で初主演。2025年1月~3月放送の『119エマージェンシーコール』(フジテレビ系)に上杉昴役で出演した。

 

【作品概要】
Vシネクスト『爆上戦隊ブンブンジャーVSキングオージャー』
2025年5月1日より期間限定上映
2025年10月29日Blu-ray&DVD発売
原作:八手三郎 脚本:冨岡淳広
監督:加藤弘之
配給・発売・販売:東映ビデオ株式会社
キャスト:井内悠陽、葉山侑樹、鈴木美羽、齋藤璃佑ほか
声の出演:稲田徹、谷山紀章関智一花江夏樹諏訪部順一水樹奈々諸星すみれ松本梨香

公式サイト:https://www.toei-video.co.jp/vcinext-boonboomking/
公式X:@BoonBoom_toei
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