「容赦なさすぎ…」歴代『バイオハザード』プレイヤーを絶望させた「初見殺し」のトラウマの画像
PS4版『バイオハザードRE:4』 (C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 カプコンの人気サバイバルホラーゲーム『バイオハザード』シリーズには、その特徴である恐怖演出もさることながら、プレイヤーをあざ笑うかのようなトラップや凶悪な敵も多数存在する。なかには「こんなのアリか!?」と、コントローラーを投げたくなるような“初見殺し”も存在し、プレイヤーたちの心を折ってきた。

 そこで今回は、『バイオハザード』シリーズで多くのプレイヤーをゲームオーバーに追いやった「初見殺し」を厳選してみた。あなたのトラウマが蘇るかもしれない……。

※本記事には作品の内容を含みます 

■殺す気満々のトラップたち! 落ちる天井、抜ける床

 『バイオハザード』シリーズの建物は、なぜかどれもトラップだらけ。洋館に警察署、古城に地下研究所と、どの施設も「何のために建てられたんだ!?」とツッコミたくなる仕掛けのオンパレードだ。

 なかでも、初代『バイオハザード』に登場する「落ちる天井」は、シリーズを象徴する初見殺しのトラップだと言えるだろう。

 プレイヤーのクリスが、とある部屋でショットガンを入手したのちに隣の部屋に入ると、突如、天井がじわじわと降下してくる。ドアは開かない、撃っても壊れない……モタモタしていると、圧死エンドという洗礼が待っている。

 「ジル編」では頼れるバリーが駆けつけてくれるのでゲームオーバーはなくなるが、その際に彼が言う「危ない所だったな サンドイッチが出来上がるところだったぜ」というセリフも有名だ。

 また、「落ちる天井」があれば「抜ける床」もある。『バイオ4』では、サラザール城、ザコ敵の大軍を倒しやっと囚われたアシュリーのもとに辿りついたと思ったら、当主のサラザールがスイッチを押すと、プレイヤーであるレオンの足元の床がパカッと開く。

 そして落下と同時にQTE(クイックタイムイベント)が発生し、失敗すれば地面の槍に串刺しにされゲームオーバー。この唐突なQTEにやられたプレイヤーも多いだろう。

 「落ちる天井」に「抜ける床」どちらも知っていれば簡単なのだが、知らないと命を奪われるシリーズを代表する初見殺しトラップだ。

■ボスより怖い!? トラウマ製造機・チェンソー男と巨大G

 『バイオ』シリーズでは初見殺しを含め、ボス以上にプレイヤーを苦しめるザコ敵が存在する。とりわけ『バイオ4』に登場する「チェンソー男」は、その筆頭と言える存在だ。

 序盤の村、初めての集団戦でそのチェンソー男は現れる。麻袋を被り、轟音とともにチェンソーを構え突進してくる男……捕まったが最後、チェンソーでえぐられるという即死演出は、あまりに鮮烈でトラウマものだ。

 その後、チェンソー系の敵はシリーズでは定番化していくのだが、ついに『バイオ7』では主人公・イーサンがチェンソーを手に取ることに。チェンソーに泣かされ続けてきたプレイヤーにとっては、逆襲とも言える熱い展開となった。

 一方、攻撃力以上に精神を削ってくるのが『バイオ2』の「ラージローチ」だろう。t-ウィルスの影響で40センチ級にまで巨大化した「ゴキブリ」だ。

 薄暗い下水道を蠢く姿はとにかく気持ち悪く、理屈抜きで「無理!」となったプレイヤーも多いだろう。このラージ・ローチは基本駆け抜ければ問題ないのだが、モタモタしていると即死攻撃を仕掛けてくる初見殺しの厄介者だった。

 リメイク版『RE:2』では攻撃は仕掛けてこなくなったものの、高精細グラフィックでしっかり再登場してくるあたり、開発陣の熱意(?)を感じてしまう。

■巨大ワニに巨大オオサンショウウオ、そしてシリーズを象徴する敵役ウェスカー

 『バイオハザード』シリーズの初見殺しは、ザコ敵やトラップに限った話ではない。ボス戦にも、容赦なき即死攻撃と恐怖の演出がふんだんに詰め込まれている。

 まず紹介したいのが、『バイオ2』の名物ボス「アリゲーター(ワニ)」。t-ウィルスによって巨大化したアリゲーターが、狭い下水道で突如出現。牙をむき出しにし、恐ろしい勢いでプレイヤーに迫ってくる。

 高圧ガスボンベを利用すれば一撃で倒せるのだが、仕組みに気づかないまま弾を無駄にし、あえなく丸呑みにされるプレイヤーも多かった。

 また、リメイク版『RE:2』では一本道の逃走イベントにアレンジされており、攻撃されたら即死……しかも慣れない“手前に向かって逃げる”操作にはパニック必至だった。

 続いて『バイオ4』の湖に潜むボス「デルラゴ(オオサンショウウオ)」も、初見でのトラウマ製造機として名高い。

 全長20メートル超のデルラゴとは、水上ボート戦を繰り広げることとなる。無限モリを投げつけながら戦うユニークな戦闘形式だが、ボートから落とされてのボタン連打や、問答無用で飲み込まれる即死演出など、油断すれば即ゲームオーバーとなってしまう。その恐怖はすさまじく、そのぶん戦闘後の達成感も大きかった。

 そして、シリーズを象徴する敵キャラといえば、やはりアルバート・ウェスカーだろう。『バイオ5』クライマックス、ウロボロス・ウィルスによって怪物と化したウロボロス・ウェスカーとの決戦は、火山の噴火口という舞台も相まってまさにクライマックスにふさわしい演出だった。

 触手を縦横無尽に振り回し、地面から湧き出す“触手竜巻”に巻き込まれれば、即溶岩に叩き込まれてゲームオーバーの連発。しかも、ようやく倒したと思った矢先に現れる最後のQTEで、油断したプレイヤーを道連れにする。まさにラスボスにふさわしい、初見殺しの集大成と言える敵だった。

 

 『バイオハザード』シリーズの「初見殺し」は、トラップにしても敵にしても、回避法が分かれば簡単なことも多いが、そこに至るまでがとにかく容赦ない。一度死んで、学習して、再挑戦。そのサイクルこそが『バイオ』の魅力でもあり、醍醐味のように思う。

 今回紹介しきれなかったが、シリーズにはもちろんまだまだ数多く存在する。あなたが一番印象に残る『バイオハザード』の初見殺しは何だろうか?

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