■『ONE PIECE』『進撃の巨人』『The Last of US』に共通するのは「人間の普遍性」
――アニメ『進撃の巨人』は、2013年から放送が開始されて、10年近く放送が続いた長期アニメシリーズです。
水上 『進撃の巨人』は、僕のバイブルである『もののけ姫』を横に置いておく、という前提で選びました。この作品もストーリーや、人間が窮地に追い込まれた中での表現が素晴らしくて。
やっぱり、ただ「かわいい」とか「かっこいい」「面白い」だけじゃダメなんですよね。そこに人間の普遍性みたいなものがちゃんと描かれていないと、人の心は動かないですから。そういう点がこの3つは共通してあると思います。
――『ONE PIECE』の登場人物で特に推しているキャラはいますか?
水上 ドンキホーテ・ドフラミンゴですね。ドレスローザの王にして王下七武海の一人で、世界各地の紛争を煽って武器を売りさばく「闇の仲買人」、「悪のカリスマ」です。
単行本の初登場は25巻だったのですが、ここ10年ぐらいでドフラミンゴが何度か出てくる章に突入したので、嬉しいです。救いようがない悪なんですけど、僕は大好きですね。
――「悪」に惹かれる理由を、ご自身ではどんなところにあると思いますか?
水上 自分が悪になれないから、じゃないですかね。悪いことができないからこそ、創作物の中で楽しむというか。やっぱり自分が到底できない、なし得ないことに人ってどこか憧れがあると思うんです。
僕は昔から悪役とか、ちょっと謎めいたキャラが好きなんですよ。戦隊ものでも、必ずブラックやシルバーとか、たまに出てきてちょっと重要なポジションを担っているようなキャラクターが好きでした。
