『DEATH NOTE』や『奇面組』、『地獄先生ぬ~べ~』も…原作派は知らない!? アニメオリジナル展開で描かれた「衝撃的な結末」の画像
アニメ『DEATH NOTE リライト ~幻視する神~』 (c)大場つぐみ・小畑健/集英社・VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ

 さまざまな人気漫画がアニメ化されている昨今。原作に沿って忠実にアニメ化されている作品もあれば、原作にはなかった「オリジナル展開」が挟み込まれているものも珍しくはない。

 いわゆる「アニオリ」と呼ばれるこれらのエピソードでは、原作にはない設定を知ることができたり、サブキャラがメインとなり活躍するシーンなどもあるため、アニメを見るうえでの一つの醍醐味にもなっている。

 だが、なかには物語のクライマックスにアニオリ展開が組み込まれ、物語の結末自体が大きく変わって原作ファンを大いに驚かせたケースもある。今回は、アニメでまさかの衝撃的な結末が描かれた作品たちを見ていこう。

 

※本記事には作品の核心部分の内容を含みます

 

■新世界の神となろうとした男の壮絶な散り様…『DEATH NOTE』

 名前を書いた者を死へと導くノートをテーマに、それによって理想の世界を作り上げようとする主人公と彼を追う人々の頭脳戦を描いた『DEATH NOTE』(原作:大場つぐみ氏、作画:小畑健氏)。

 2004年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、2006年にアニメ化を果たした本作だが、アニメ版では物語の結末における描写が大きく変更されており、原作ファンの度肝を抜いた。

 正体がキラであることがついにバレてしまい、追い詰められていく主人公・夜神月。しかし、彼がどうやって命を落とすのか……その顛末がアニメ版では大きく異なるのだ。

 漫画版では死神・リュークによってノートに名前を書かれ、大勢の目の前で絶叫の末にこと切れてしまう月だが、アニメ版では刑事・松田に撃たれたあと、彼はその場から逃走。その姿を見たリュークは月を見限り、ノートに名前を記すのだ。そして月は、誰もいない階段で静かに息を引き取っている。

 さらに、アニメ版では月を崇拝していた弥海砂についても、オリジナルの描写が追加されている。

 月の死後、建物の屋上で悲しげにたたずむ海砂。はっきりとした描写こそないものの、月が命を落としたことを受け、自身もあとを追おうとしている様子が、ほのめかされているのだ。

 主人公の死にざまのみならず、彼を取り巻く人々の結末についても思わず考察してしまいたくなるアニオリ描写となっている。

■なんだかんだで、愛されている5人組『ハイスクール!奇面組』

 強烈な顔面を持つ5人の生徒たちがそれぞれの個性を存分にさらけ出し、毎度さまざまな珍騒動を繰り広げる学園ギャグ漫画『ハイスクール!奇面組』。新沢基栄氏のデビュー作『3年奇面組』の続編で、1982年から『週刊少年ジャンプ』で連載が始まった。

 いわゆる「ジャンプ黄金期」の一角を担った本作だが、当時、あまりにも斬新な手法で描かれた最終回が話題となったことでも有名である。それはなんと、これまでの物語が“ヒロイン・河川唯の見ていた夢なのでは”と思える内容で、読者によって大きく解釈が分かれる結末だったのだ。

 だが、1985年から放送されたアニメ版の最終回は、原作とは大きく異なるエピソードであった。

 数々の珍騒動を巻き起こしてきた奇面組のリーダー・一堂零が、強いショックを受けたことで真人間へと生まれ変わってしまう。その後、彼はなんと生徒会長にまで立候補し「奇面組」を「生真面目組」に生まれ変わらせることを宣言するのだ。

 だが、このまさかの解散宣言にヒロインの唯が猛反対。彼女の剣幕に戸惑う零だったが、その時、彼はまたしてもとあるきっかけで強いショックを受け、これまで同様の性格に戻る。そして、彼らの復活に唯をはじめ、多くの人々が喜ぶ結果となった……というものだった。

 漫画版とは異なり、アニメ版では最後までドタバタ劇が描かれただけでなく、奇人の集まりとされていた「奇面組」が実は周りの人々に愛され、慕われていたという事実があらわになる、どこかほっこりとする結末となっていた。

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